コラム

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YouTubeの好きなチャンネル
YouTubeという動画の配信サービスは、とても便利であるので使わない手はないと思います。本当は、私もYouTubeにチャンネルを設けてしゃべるのがいいのかもしれないと思いながら、そこまでしゃべるのはうまくありませんし、どんな話題をもってくるといいのだろうかと考えてしまいます。専門的な内容であれば、誰にも負けずに、「誰にも分るように、誤解なく話せる」のであれば、動画制作して、視聴いただくのは絶好のイメージブランのづくりと思います。手軽にそれができるならば、という条件付きで参入するのはありだと思っています。 ただ、視聴するのに関心があるジャンルはあって、「鉄道旅行」「船旅」に関するものを筆頭にした旅行物は、好きになれます。旅行物ですと横浜国立大卒の若手ユーチューバー「スーツ旅行」さんの動画が好きです。映像の良さもありますし、車窓から見えるものを的確な表現で解説しておられ、声のトーンも聞きやすいので、とても人気があるのは分かるところです。 政治、法律関連で言いますと、「行列のできる法律相談所」でおなじみの北村晴男弁護士のチャンネルは好きです。「行列のできる」に登場しているときの熱すぎて、キレる感じはあまり好感が持てなかったのですが、このチャンネルだと誤解なくすべてを話す時間があるために、北村さんの良さが伝わってくるのです。法律に限らず、政治、プロ野球にも話題が及び、また弁護士としての心構えも知ることができて、しゃべり方はやや冷たさを感じるのだけれど、おっしゃることはとても真面目で、ストレートで分かりやすく、職業人としても尊敬に値する人柄であることが分かります。「弁護士は、サービス業」、私としては、そのとおりであると思うのですが、違う考えを持っておられる弁護士もいらっしゃるのではないでしょうか。 私の子どもたちは、高校、大学、社会人二年生といて、「大学の教育」や「大学受験」については、非常に高い関心を持っています。私の大学受験の時には、存在しなかった「情報」という科目が共通テストの科目として再来年の入試から加わるようであり、社会科の科目名も変わるのですね。「公共」という得体の知れない科目が登場するのですが、この科目は、従来の「現代社会」とどこが違うのかと思ってしまいます。そのような疑問にすっきりと答えてくれる動画は今のところYouTubeにはアップされていないのが残念です。 しかしながら、教育コンサルタントであり塾経営者?という岐阜県出身、東京の私大文系卒である山内太地さんのチャンネルについては、タイトルにひきつけられて、ついつい見てしまうものが多くあります。どちらかというと、話してばかりで、動画中に動画を再生するとか図表がたっぷりでてくるわけでなく、単に字幕だけではありますが、内容が分かりやすく、希望を抱かせる内容になっているのがすごいと思います。結局、人口分析などの社会的分析をして、いかにこれから、少子化で大学がつぶれていく時代を迎えて、いかに大学は対応していくべきかを熱く語り、山内さんの狙う小規模無名の私立大学からの問い合わせを待つような内容なのです。まさしくYouTubeをマーケティングのツールとして利用しているというのを感じます。チャンネルで必ずしゃべる「日本の大学全部行った男」っていうフレーズもインパクトあります。普通であれば、関心のない大学はパスするのが普通ではないでしょうか。語り口もうまいなあと思わせてくれます。自信たっぷりに断言するような話し方に「この人のいうことを聞いておけば大丈夫」という感覚になる人も多いのではないでしょうか。
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5並びの日・「こどもの日=いび祭り本楽」
今日は、令和5年5月5日ということで、和暦ですと5が3つ並び日でした。和暦で次の5並びというと再び元号が変わった5年5月になるのでしょうか。 この前は平成5年5月5日でしょうけど、私はそのころ大学を卒業して2年目でしたが、無職で資格試験の勉強をしていたため、祭りを観に帰省することはなかったのではないかと思います。ですから、平成の初期のころのいび祭りに対する思いはありません。その前の5並びになると、昭和55年5月5日があります。この年は、私は小学6年生で、いび祭りの子ども歌舞伎に出演させていただいた年でした。今から43年も経っているのですね。いまだに冒頭のセリフを覚えているので、それほどまでに心に残っているということでしょう。 5月5日、久しぶりに5つの山車が三輪神社に勢ぞろいしての子ども歌舞伎披露でしたが、前年からは太夫三味線は素人が担当することになったりと大きな変化がありましたし、5つの山車すべてが、大規模な修理を終えて揃えられるのも初めてということでありました。とりわけ一番最後に修繕した「上町・高砂山」の屋根に乗っかった「三日月」は、ピカピカに新調されていたのが印象的でした。 5月5日の16時からの第二回目の公演を観に行こうと三輪神社に行くと、懐かしい人に会えました。祭りは、地元に生まれ育った地に戻ってくる良い機会なのかもしれません。懐かしい人たちのうちの1人が、いび祭りのポスターの顔になっている女性でした。当時小学6年生であった彼女は、13年前に私の長男二男とともに、子ども歌舞伎に出演しました。日本の伝統芸能である歌舞伎が世界へ羽ばたくことを意図しての写真なのかは分かりませんが、このポスターの女性は、日本人の両親を持つ子ではないのです。日本で育っているので、日本語は十分にできますが、食生活は日本の子とはずいぶんと違っていたようにも思いますが、他の女子出演者とは仲良くしていたことを思い出します。目が大きく、目力があって、声もきれいで美しく、本当にあでやかな「花魁」であったと思います。そんな24歳おのじかんたいにいになった彼女は、お母さんとボーイフレンドを伴って見に来ていました。「毎年でも、見に来たい」と言う彼女の言葉に、13年前の思い出が、やはりずっと残っているのであろうなあと思わせてくれました。 そのあと長男の同級生3人が、並んで歩いているのに遭遇。にっこりと話しかけてくれたその子たちに、少しずつほめましたが、きっちりと笑顔で返してくれました。さすがに社会人ですね。偶然に会える機会になるのが、いび祭りのようなイベント事なのでしょう。やっぱり「祭り」の開催って地域内の人間関係を保つ上で大変重要なのだと感じさせられました。
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いび祭り協賛広告
4年ぶりに完全に「いび祭り」が帰ってきました。昨年は山車は、子ども歌舞伎を上演する町内のみでした。 今年は、5つの山車が勢ぞろいして、普段の賑わいが戻ってきました。うれしいことです。ようやくころな明けが実感できる今まで通りのお祭りが戻ってきました。 ただ、祭りには多大なお金がかかるということで、協賛広告があるのです。その広告を集めるのは、子ども歌舞伎を上演する町内なのです。その集金に、駆け回り、その広告原稿も確認するというのは手数がかかることであります。また、その広告掲載の媒体は、これまでは、50ページ以上にもなる冊子でした。私は、2度冊子の編集に携わったことがあり、その制作に手間時間をかけてきました。その制作をやって出来上がった制作物は、思い出そのものでありますが、冊子の配布方法が問題であったかもしれません。いくら協賛広告スペースが大きくても、みなさんに観ていただけないと意味がありません。十分に見られていたかということです。今回は、地元の新聞紙に折込広告するという形式で協賛企業、協賛者の名前を掲出するという方法でした。 協賛金の多さに応じてそのスペースが違ってくるのですが、4年ぶりの通常開催ということでいつもよりも多く協賛させていただきました。とはいえ、数多い協賛企業があるので、いつもよりずっと小さいスペースです。ほぼ企業名と電話番号を載せる程度のスペースなのです。 そこで考えたのは、ホームページへのリンクを掲載することです。すなわち「QRコード」を掲載しておくことによって、スマホで読み取ってもらって、ホームページにアクセスいただきたいと。ですから、当事務所の広告は、事務所の「ロゴ」と事務所名「けやきパートナーズ税理士法人」代表者名「国枝宗徳」電話番号「電話22-5660」としか表記しませんでした。所在地の表記はなしです。「所在地を」表記しなかったので、ずいぶんとシンプルな広告になったのではないでしょうか。あとは、QEコードにお任せするというやり方です。当事務所のほかに、ご近所の建設業「久保田工務店」さんがQR コードを使っていました。もっとQRコードを表示してもらって、それを読み込むことによって、詳しい情報が見られるといいのにと感じます。 「QEコード」は、最近の揖斐川町の広報にも数多く掲載されるようになりましたし、新聞にもよく見られるようになってきました。情報を検索するのに、パソコンやスマホに「検索ワード」を入力するよりも、ずっと早く便利にホームページにアクセスできますので、使わない手はないと思います。もっと広くスマホ直結の「バーコード(QRコード)」を利用していきませんか。
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名阪近鉄バス「にしみのライナー」はありがたい存在!ぜひ続けて!
2021年8月より運行されている「道の駅パレットピアおおの」から大垣、安八を経由して「名古屋駅の新幹線口」までの新しい高速バス路線である「にしみのライナー」に最近はよく乗車させていただいています。私は、始発バス停より終点までを乗り通しますが、とても楽です。おおの道の駅まで当事務所より車で約15分程度。その後、車はそのまま道の駅に駐車して、バスに乗り込めばそれで、名古屋駅に連れて行ってくれるという便利な路線。道の駅の駐車料金は、無料であるし、トイレも新しくて快適です。道の駅を出ると間もなく有料道路区間を通っていくため、走行音が静かです。車内で、騒がしくしている乗客も全くいませんし、今のところ満席近くになることもなく、多くて10名程度の乗客を乗せて走っています。ですから、2席分を使用して乗車していても迷惑はかかりません。座席のリクライニングにしても、後部座席にはだいたい客はいませんので、倒しても問題ないわけです。さらにスマホの充電もできるコンセントも付き、Wi-Fiの利用もできます。私は利用したことはないのですが、車内にトイレも備わっています。気になるのは、時刻表通りの運転になっているかどうかですが、10度は乗車していますが、1度10分程度遅れたのがあったほどで、ほぼ定刻通りに運転されています。道の駅から名古屋駅まで約1時間強の快適なバス旅が楽しめて、普通運賃は1150円。名古屋まで車で行くのが怖いとか、名古屋駅周辺は駐車場の利用がしにくい、駐車場料金が高いという不満点を解消できます。 さて、一方の鉄道経由で名古屋に行く場合です。養老鉄道揖斐駅からで比較するならば、運賃は1190円。揖斐駅からの所要時間1時間15分弱ということで、大差はありません。 ただし、快適さでは大きな差を感じます。身体に不自由を抱える私にとっては、着席が保障されているバスは、本当にありがたい存在なのです。バスに乗り降りする階段以外は、アップダウンがなく、階段で他の乗客と交錯するおそれがなく、安心できます。それに対して、荷物を抱えて立って帰るときは、転ばないように神経を使います。逆に優しくお声がけをいただき恐縮するときもありますが、概して気付かれることもないので、混雑時は苦しく感じるときもあります。そして、すぐ近くにエレベータがあるところばかりでなく、階段を上り下りしたり、自動改札を通らないと外に出られないのも不便です。 ただし、バスが弱いところは便数が圧倒的に少ない点です。今のところ、非常に乗客が少ないので、便を減らされてしまわないか、廃止になってしまわないか心配なところです。 道の駅近くの人ですと、通常は穂積駅まで車で行くのでしょうか。最近、穂積駅近郊の駐車場は、混雑が著しいので私は避けたいと思うようになりましたけれど。道の駅近辺、大野町の方々などは、名古屋へ行く際に「にしみのライナー」を試していただけると助かります。バスで名古屋に行ける気楽さを体験いただきたいと思います。 ちなみに、以前もこのコラムにて名阪近鉄バスの運転手さんを絶賛しましたが、この高速路線バスに乗務される運転手さんもみなさん、親切で丁寧な方ばかりで好感が持てます。当然、車内が汚れていることなど一度もありません。
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この20年事務所の変化
この4月より久々にフルタイムで働いてくれる職員が入ってくれました。求人を始めてから6ヶ月経ってようやく採用が決まりました。これほど求人に長期間を要したことはないように思います。最近の求人難の影響を受けました。当事務所の立地にも影響されていると思いますが、志望してもらえる魅力ある職場を作っていく所存です。会計事務所は、人が生命線です。良い人材を採用し、教育していくことがとても大切なことであると感じます。4月入社の新人は、揖斐郡池田町出身で、私の出身高校の大垣東高校卒ということなので、同じ養老鉄道で同じ高校に通った共通点もありますので、喜ばしく思います。3年前に大学卒し、会計事務所ではない他の職場より転職して当事務所に入ってくれました。初心を忘れずに、お客様のために努力し続けてほしいと思っています。 私がこの事務所に入ったのは21年前(平成14年)のことでした。その年に生まれた二男が、20歳になり当事務所で確定申告時期に私のアシスタントでアルバイトしてくれました。それを考えると、ずいぶんと時間が経ったものであるなあと感慨深いものがあります。私も、そういえば事務所の手伝いをしたこともあったなあと思い返します。やはり、歴史は繰り返すのでしょうか。 20年前、当事務所は「有限会社揖斐会計センター」と「国枝隆税理士事務所」が併存していて、主に記帳業務については、有限会社が行い、税理士業務は、個人の税理士事務所が行うという方式を採っていました。平成14年より、ようやく税理士にも「法人化」が認められるようになりました。またそれより少し前に、「税理士事務所の広告」が解禁され、「税理士報酬規制」が撤廃されました。自由な経済活動が保障され、税理士にも「競争原理」が働くようになってきた頃といえます。 当事務所の現場で言えば、「普通預金」などと書かれた「勘定科目」のゴム版があって、よく使っていました。当時は、「OCR読み取り機」で読み取って記帳を行うこともやっていました。いずれも、今はもうありません。記録媒体は、フロッピーディスクで、データの移行をしていました。MOという記録メディアも今やありません。物質的なものは、本当に大きく変化を遂げ、より便利になりました。 ソフトウェアの進化によって、大幅な業務の合理化ができています。その合理化によって、税務会計以外の業務に時間をかけることができる環境になっています。事務所の中心業務は、税務会計ではあります。しかし、お客様の求めるサービスは、より広範なものに変ってきています。それに応えられる事務所づくりをしていかなければならないと考えています。そこで私どもは、経営理念に「中小企業の経営者の良き永続的パートナーとなって、お客様ととともに成長する企業を目指します」と掲げて日夜努力しています。税務、会計という専門性ある領域ではありますが、それをさらに超えて企業経営面に関しても頼りにしていただける存在に。 企業活動を支える用具はどんどん変わりますが、けやきパートナーズが、経営者を支えるという姿勢は、恒久的、普遍的です。経営者と一生涯のお付き合いができる存在であり続けるように継続した教育研修を行っていく所存です。
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事業承継をするべきか否か考えてみましょう
常に私は、お客様に対して「社長の次はだれが引き継ぐのか」を考えていかなければならない、それもできる限り社長の元気なうちにという話をしています。ただ、一般的には年齢によって考えた方が良いと思っています。すなわち「遅くとも60歳」より次の社長はだれか、だれを選ぶのかを考えるべきなのではないかと思っています。60歳で、次は誰かを決めると言っているのではありません。目星だけはつけてほしいと考えます。そうです、事業承継について考え始めるのが60歳とすると、それを決定できるのは、65歳まででしょう。その後、後継者に対して引き継ぐという作業があります。その作業に5年はかかるのではないでしょうか。それを終えると70歳です。「生涯現役」「80歳までは働く」という経営者もおられますが、大半は若いスタッフとの意思疎通がうまくいかなくなったり、身体に変調をきたしたりしてきます。私は、先代が70歳になってすぐに代表を交代しましたが、ちょうどよい時期であったのではないかと思います。 近年は、「事業承継」について非常に様々なところから情報が入るようになっていますので、敏感にならざるを得ないと思います。しかし、そうは言ってもどこから手を打っていったらよいのか分からないと思われるお客様も多いようです。「事業承継」をできて円満に引退できるのが最良のケースでしょう。しかしながら、必ずしもそのようにうまくいかない場合もあります。経営者はいつか経営から退く時がやってきます。退く時に後継者は育っているかを考えていかねばなりません。その前に、まず第一に今の事業は、「承継できるような状況にあるか」ということを検証するべきでしょう。 現在の状況とは、今現在の事業の収益状況を見るに、採算性は十分かです。「役員報酬は十分にとれているか」、「法人は黒字決算を継続できているか」、個人事業ならば、生活費が十分に稼げて、老後の資金を十分に貯められる収益があるかです。その判断については、税理士事務所などにご相談なさるのも一つの手段です。 次に、今やっている事業の将来性です。「将来も需要が見込めるか」ということです。他社との比較で、優位性を保っていられるのか、真似できない商品製品を提供できているのか、価格競争力を十分に保っていけるのかということです。これは、事業主の肌感覚が正しいと思えますが、それを裏付ける公的団体の発表する統計を合わせて考えるとよいのではないでしょうか。 将来性は、不安要素はないが、需要は見込めるということになれば、事業継続を決めても問題はないと思います。 事業継続が困難であれば、他の事業へと転換を図ることまたは、廃業を視野に入れることになっていきます。 廃業を考える場合、今現在の年齢に応じて、現在の懐事情に応じて変わってくることでしょう。「人生100年時代」と言われています。十分な貯えのないまま60歳までに引退してしまうのは大変危険と言わざるをえません。そのような場合は、ご自身が就業可能な職場に就職するべきことになります。 いずれにしても、「短期的視点」「長期的視点」をバランスよく組み合わせて、事業継続するのか否かを考えるべきです。
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名フィル新時代幕開けに立ち会う!
オーケストラの定期演奏会の区切りも3月であるようで、4月より新たなシーズンが始まります。名古屋フィルハーモニー交響楽団も4おい月から昨年度までの大ベテランで熟成された感の強い小泉和裕音楽監督から、フレッシュな若手指揮者(まだ30歳代!)の川瀬賢太郎音楽監督にバトンタッチして初めて迎える定期演奏会でありました。小泉監督の安心感安定感も良かったのですが、川瀬新監督は、より特徴のはっきりした指揮者という印象で、新しい時代を迎える感じになったと思います。川瀬監督は、名フィルとの関係がすでに12年にもなり、数多くの共演を重ねてきていたので、この音楽監督がどんな音楽を紡いでいくのだろうかという不安感、ドキドキ感はありませんでした。私も4回ほどは、川瀬氏の指揮の公演は観てきているので、川瀬監督の指揮はそれなりに見慣れています。 定期演奏会は、ある1つのテーマを持ってプログラムされているのですが、今年度は「継承」というのがテーマということ。第1回目の4月7,8日の演奏会では新音楽監督である川瀬氏の就任記念であり「継承者」というタイトルが付されていました。新音楽監督の元、名フィルの音楽づくりがより深化し、演奏技術が向上していくことを期待したいですね。今回の演奏会スポンサー矢作建設となって雄いましたが、大企業が芸術を支えるという取り組み素晴らしいと思います。人間の心の癒しとなる芸術に対する公的な助成も必要ですが、財政的に芸術には資金を回すことも難しいでしょうからね。 4月の演奏会は、「ハイドン」と「マーラー」の交響曲。前年が、シンフォニストシリーズですから、それを引き継いでということもありましょうか。前回の市民会館シリーズ最後もベートーヴェンの2曲の交響曲は小泉監督指揮でしたから、2曲の交響曲ということで、承継したといううまい具合なのでしょうか。「ハイドン」「マーラー」ともに交響曲の作曲家というイメージがあります。ところが、視覚的には前半のハイドンのこじんまりとした編成から後半の金管楽器がずらりと最後尾に並んで、前方がステージからあふれ出しそうなくらいつめこまれたマーラーのステージで、いかにも対照的です。もちろん、聴覚的にも小編成の曲と大編成の曲では大いに違っていて、打楽器金管楽器の出番の多いマーラーの第5交響曲は、音のダイナミズムに驚かされます。マーラーの第5交響曲は、冒頭にトランペットのソロがあり、緊迫した空気感がありますし、ホルンは第3楽章に大活躍する場面がありますが、今回の演奏会では金管奏者の安定した音色が実に素晴らしく、頼もしく感じました。一昔前の金管奏者と比較すると大きく技術が向上しています。そして有名な第4楽章アダージェットは、弦楽器とハープが美しく、天にも昇られてくれるような雰囲気を醸し出してくれました。川瀬新監督は、各楽器の性能をうまく引き出していたように思いますし、川瀬氏の持ち味である中間楽章の舞曲の見事さはそのままでありました。 今回の座席は2階席のほぼ真ん中であったのですが、土曜の午後ということがあってか、私より年配の老紳士が、多いのに驚きました。同じ列は、すべて年配の男性でした。そして足が不自由に見える人が多いのですね。そう、コンサートで音楽を楽しむのは足や手に悪いところがあっても問題ないのです。名フィルさんが、「敬老割引」「障害割引」というのを行っていることもあってのことでしょうか。クラシック音楽は世界を平穏に安らかに癒してくれるものです。今回のハイドンの交響曲は、240年近く前にできたもの、マーラーのは120年前に完成したものと、いずれも長い歴史がある曲です。長い歴史を経て、いまだに演奏されているものは、やはりそれだけの価値があるということだと思うのです。そのクラシック音楽をいかに若手音楽家が「新しい風」を吹き込んでいくのかということも大変興味深く注視していきたいという思いです。
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新年度スタートに思う
新しい年度が始まって4日目です。「新」入学、「新規学卒」入社の初々しい姿を見るのが大変ほほえましく嬉しくなる季節であると思います。新たに進学した時の新しい生活を始める時の「緊張感」「独特の空気感」「張り詰めた空気の中」にも「新しい生命が芽吹いてくる」春のこの季節もまた好きですね。ずっと慣れてきた組織に新人が入ることによる変化が、周囲の気持ちにも影響してきます。そんな「新たなもの」を生み出していくことのに、最適な季節なのかもしれません。 当事務所にも2年7か月ぶりに、新正社員が入社してくれました。昨年の8月後半よりずっと求人を出していましたが、決まらず、ようやく3月初旬に決まり4月3日より入社となったのです。当事務所のお客様からも、求人出しているんだけど、「全然応募がなくて困っている」とか「応募者がいてくれても、こちらの思っている人でなくて」「高齢すぎて」という話をよく聞きます。今回ほど時間がかかったことは今までありませんでした。これほど数多くの転職エージェントさんと連絡とらせていただいたのに、紹介いただけて面接までこぎつけられたのは、「2社3名」だけでした。やはり当事務所から離れた遠隔地からの応募は厳しいようです。一人暮らしすればいいのでは?と言っても、実家から通う方が、出費が少ないからでしょう、「一人暮らしOK」という志望者は、近年ますます減ったような感じがします。 私自身、「選ばれる事務所」にならないといけないなあと思います。ただし、「選ばれない」『立地』ですよね。これは、短期的には変えようがない。 働きたいと思う事務所づくりとして考えられるのは、①「働きがい」のある仕事を与えられる、②「残業時間」が少ないこと、③「給料額」が良いこと、④職場の「人間関係」が良いことなどが挙げられます。これらの中で私が一番重視しているのは、「人間関係が良いこと」、「働きがいのある職場であること」です。 「仕事が、楽しい!」「事務所の人と会うのが待ちきれない!」「お客様に貢献できるって嬉しいし、やりがいがある」といった声が沸々とわいてくるような職場になっていこうと思います。日曜の夜に憂鬱になるという職場ではいけませんよね。「人間関係の良さ」「働きがいのある職場」というのは、実際に入社してみないとわからないのがネックだと思います。しかし、私自身としては、当事務所に興味をもって入ってくれた平成9年生まれ2人の職員は、満足して喜んで楽しく働いています。これが、先に述べたような職場づくりができている証左ではないでしょうか。