コラム

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岐阜県知事選、揖斐川町議会議員選と続くが
次の日曜日2月16日が投開票日である「揖斐川町議会議員選挙」の投開票日。人口2万人を大きく切ってしまった揖斐川町。面積だけは広いものの、人の住んでいない地域が大半の揖斐川町です。とうことは、必然と町の中心地域、役場から近い私どもの事務所の近くには、多くの選挙カーが通っていきます。選挙カーからの候補者の名前の連呼は、耳障りに感じることもあり、気になって業務に集中できない時もあります。 13の定数に対して、15人が立候補していて、実際にお会いして、話したことがある候補者は、半数程度います。1票だけしか投じることができないので、誰に投票しようかと迷わされます。この1週間程度は、雪が積もらない日がないほどで、「雪かき」に時間がとられて、うんざるしているという声を多く聞きます。「多雪地域」であるから、揖斐川町に定住してくれないというだけではないと思うのですが、揖斐川町は、都市への利便性は、隣接する大野町、池田町にも劣るのは、間違いないでしょう。町内に実家があっても、そこに戻ってきたいという声が聞かれないのは非常に残念なことですが、やむをえないようにも思います。町村合併の結果、旧村にあった役場が「振興事務所」になり、中学校、小学校がどんどん閉校になっていきました。町中心部にある揖斐小学校ですら、私たちの世代は、1学年100人いたのが、今では20人足らずになっています。寂しいものです。これだけ同級生が減るでは、クラブ活動にも影響は大きく、少年野球のチームも減りました。「若者が残ってくれる揖斐川町へ」、なんとか知恵を絞っていくべきでしょう(残念ながら、私には名案は思い付きません)。 町の政策で、学童には、手厚い給付がなされています。「給食無料」「修学旅行無料」「高校生まで医療費無料」「通学定期代一部公費負担」というのがあっても、「働く場」「遊ぶ場」「学べる場」が乏しいから、さらには、気象条件が悪いから、揖斐川町に居住したいと思わないのでしょうか。「住んで良かったと思われる揖斐川町」になるために、何をなせばよいか、何ができるのだろうかを、この選挙戦を契機として、広く住民が考える機会になると良いと思います。 1月には、岐阜県知事選で江崎氏が新知事に選出されました。こちらの選挙戦は、非常に長いものでしたが、一度も選挙カーは見られず、静かなものでした。候補者は2人、広い岐阜県全部を回らないといけないということだから、人口の少ない地域よりは、岐阜市、大垣市、多治見市などといった人口規模の大きい都市部を重点に回られたからでしょう。 私自身、岐阜県を離れて暮らした期間もそれなりに長くあり、東京、愛知、大阪といった大都市部にも頻繁に行くこともあるので、岐阜とそれら大都会を比較することがよくあります。岐阜県の良さって何だろうかと考えると、「自然の美しさ」「歴史ある史跡が多いこと」「食べ物の多様性」とうのがあるだろうと思います。岐阜に住んでいれば、ほとんどの地域で山並みが目に飛び込んできます。山が非常に身近なところに存在するという良さがあります。そして、日本平均よりも降水量は多く、良質な「水」を生かした作物が多く収穫されることもあるでしょう。「日本のほぼ真ん中」に位置する県であるので、日本の様々な地域に行きやすいということもあるでしょう。東海道新幹線で結ばれた三大都市圏へのアクセスは、非常に容易であることが挙げられ、都会の娯楽にも触れやすいという面でも利便性は高いのではないかと思えます。身近な公共交通機関網は、充実していないのですが、主要道路網の整備は行き届いていますから、車での移動は大変便利な県ではないでしょうか。 揖斐川町の発展性はさておき、岐阜県の中でも愛知県に近い地域であるならば、より発展する可能性はあるだろうと考えます。岐阜県の新リーダー江崎氏は、20年続いた古田県政をどのように引き継ぐのか、どこを変えるのか注目していきたいと思います。
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受験生の皆さん、最後までがんばって!
大学受験も、後半戦に入っていますね。残すところ、国公立大学の二次試験と、首都圏難関私立大学の試験が残っているのではないでしょうか。もうすでに大学進学希望の生徒さんたちの6割程度が、自身の入学する大学を決定しているのではないでしょうか。そのくらい早期に進学先を決定したいと思う生徒の多い中、2月下旬の国公立大学入試に向けて、必死に努力されている皆さんに敬意を表します。 私は、2月下旬に合格発表のあった私立大学に入学する意思決定をし、国公立の2次試験の受験はしませんでした。その大学に入学したいと思えなかったからです。岐阜県の公立高校は、国公立大学の受験を強力に推進しています。その高校の値打ちは、国公立大学の合格人数であると考えるからでしょう。できるならば全教科幅広くある程度以上の知識、能力を付けておいたほうが、社会人として活躍するには良いかもしれません。しかし、どうしてもある特定の教科に苦手意識を持ってしまうという生徒もいるでしょう。そのような生徒に向けた指導というのは、高校自体ではやらないことなのだと思えます。徹底的に、苦手を克服する教育がなされるならば、6教科入試の国立を受験させるということについて、肯定できます。しかし、それは現在の教育現場では不可能なのではないでしょうか。「国公立至上主義」でなく、その生徒に合った指導を行うことも大事なのではないかと思います。 私の高校生時代は、東京の私立大学に行く人には、「人権」がないような取り扱いだったような覚えがあります。合格体験記は、私立大学に進学した人はいくら有名な大学であっても掲載されませんでした。最近は、多少潮流が変わってきたのでしょうか、遠くの国公立よりも、近くの私立というように考える生徒が以前よりは増えてきたように思います。私は、国公立大に進学していないので、国公立は「学費が安い」というメリット以外には見えてきません。少人数教育で、きめ細かに指導してもらえるといっても、実際に教育を受けたわけではないのでわかりません。そう、私立大は、圧倒的に多くの広告費をかけているので、非常に外面がよく見えるのですよね。学生数も多く、にぎやかであるし、スクールカラーがあって独自性もある。中には、スポーツが強い大学もあり、愛校心が持てるという側面もありますね。「教育内容」などは、入ってみないとわからないのです。見えやすいのは、就職実績や、公務員合格実績、資格取得実績です。あと入学難易度を示す「偏差値」でしょうか。私学のほうが、魅力的だと思ってはいけないというような教育自体は誤りであると思います。ただし、国公立大は、派手な広告をしないために、地味に見えてしまうし、その良さを伝える努力は不足している、広告宣伝は十分でないと感じています。
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時代が変わっても変化させないものを大切に モスバーガー好きの視点で
西暦2025年が明けてから、早いもので1か月経過しようとしています。2025年の皆様の事業が発展する年になりますようにお祈り申し上げます。といえど、「やることをやらない」会社には、発展、繁栄は、もたらされません。他人任せではなく、会社の代表者自らが、ご自分の運命を切り開いていくという心構えで事業に当たっていただきたいと思います。中小企業の浮沈を決めるのは、代表者の力量にかかっています。代表者は、自らの会社を絶対に良くするという覚悟を持つべきです。 良い会社の条件とは、どういうことでしょうか。私は、いかにお客様に対してお役立ちいただけるかだと思います。そして、お役立ちできた成果として、それが「売上の増加」に結びついていくことでしょう。売上が十分に上がらないというのは、そもそも自社の商品、サービスがお客様のニーズ、社会の求めに対応できていないのではないかと疑い、検討していく必要があるでしょう。 1月20日に、できたてのハンバーガーを売る店「モスバーガー」にふらっと立ち寄りました。税理士会大垣支部例会の前にあの新鮮な野菜とほかほかのバンズに包まれたジューシーなハンバーガーを食べたいと思ったのです。私と「モスバーガー」との出会いは、18歳の時でした。1それ以来40年近いモスバーガーの大ファンです。最初のきっかけは、友人が、「モスバーガー」でアルバイトしていて、「テリヤキチキンバーガー」をすすめてくれたことでした。シャキッとパリパリのレタスと、たっぷりとしたマヨネーズに、テリヤキソースの甘みとチキンの肉汁が絶妙の取り合わせであるし、それらを包み込むバンズの柔らかい中にも、しっかりと歯ごたえのある味の良さに、すぐにファンになってしまいました。それから、モスバーガーは、対抗するハンバーガーチェーンに店舗網では圧倒的に押されながらも、根強いファンを持ち続けてきています。その秘訣は、できたてで圧倒的に美味しく健康志向のバーガーを作って提供しようという心ではないかと思います。 ただ、そのように手間と原材料コストをかけたものは、原価が大きくかかるのでしょう。このところの物価高で、とうとうおすすめランチセットが1220円になっていました。今までの感覚では、800円までに抑えられたらという感じですよね。一瞬、「高いなあ」と思いましたが、これも時代の流れだし、絶対に美味しく食べられるからという安心感から、注文しました。 今は、注文窓口で注文を伝える方法ばかりでなく、「座席にてスマホを使って注文」できて、ネットで支払いが完了できる時代です。そして、注文品は、ロボットが届けるまでにはなっていませんでしたが、店員さんが運んでくれました。アボカドがたっぷり入ったハンバーガーをいただきました。アボカドってこんなにも美味しいのという驚きがありました。 モスバーガーの不変の価値は、やはり「新鮮で安心な食材を使った美味しいバーガー」ということではないでしょうか。そして、提供方法は、時代に応じて変えていっています。経理の方法、皆さん手書きの経理は、をもうそろそろ卒業しませんか?スマホ、パソコンを十分に活用しませんか?いつのまにかそろばんが電卓になりましたね。それと同じようなものです。時代に、経営を合わせていくのも経営者の務めです。買い手の満足度を高めて、コストに見合う値付けをするのもまた、経営者の務めなのです。
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相続相談会を1月25日に開催しました
平日には、なかなかお時間を取れない方のために、主に土曜日に相続相談会を定期的に開催しています。ぜひ、次のような方々にはご相談に来ていただきたいと思います。 1.親は、財産を相当持っていそうだから、相続税対策をしたほうが良いと思っているが、まず何をやるべきかを具体的にアドバイスが欲しいと思っている方 2.自分の財産が、かなり多額にあると思うので、贈与していくべきだと思っているが、どのように贈与していったら良いのか教えてもらいたいという方 3.もし自分がなくなったら、相続人間で争いごとがおこるのではないかと不安視している。その不安を取り除くために、何をするべきか一緒に考えてほしいとおもっている方 4.自分の財産は、不動産が多いが、安易に手放したくないと思っている。そこで、不動産がどの程度の価格で、相続では評価されるのか知りたい。自分の子供たちには、相続税で心配かけたくないので、どのくらい「相続税」がかかるのかをあらかじめ試算しておきたい方 その他、相続に対して不安を抱えておられる方、随時ご相談をいただけるように準備しています。ご相談のご予約は、けやきパートナーズの担当 行政書士 横山、または税理士 国枝まで。 相続に対して、何ら備えがなく亡くなってしまうと、相続税が思いのほか、かかってくることもあります。 「生前に来たるべき相続に備える」ということで、遺された家族も安心できます。もちろん、皆さん方だけで、相続対策を考えることもできますが、相談の手間や専門家に支払われる料金を節約した結果、十分な相続対策ができていなかった例はよく見られます。 本当に、ほっておいて良いのでしょうか?一度、当事務所にご連絡ください。ご一緒に、その相続のお悩みを解決していきましょう。
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大学受験の今昔
私の末っ子が、大学受験生ということで、私は「大学受験」の話題、「大学」については、非常に強い関心を持っています。少子化の中、大学の学生確保策については、非常に興味深いところがあります。そこが、まず第一に違います。本当に様々な入試パターンがあります。私学は、あの手この手で、志願者を増やそうとしています。志願者を増やすというよりも、受験料による収入を増やすというのもあるかもしれません。学力による選抜は、「2月以降にせよ」とする文部科学省からの指導が出ました。しかし、12月に選抜を行い、一定数の学生を確保したいとする大学側のニーズと、早めに大学進学先を確保したい受験生のニーズが合致した結果なのでしょう。以前よりずっと減り続けてきた生徒の奪い合いが加速し続けていく気配はあります。 私の大学受験は、今から38年前でしたが、入試パターンは、今よりは単純であったと思います。私は私立文系型で受験していたのですが、難関大学は、英語、国語、社会または数学で配転は英語が多めで、その他は、3教科均等型が多かったように思います。共通テストのような、国公立大の一次試験は存在したのですが、私学の入試ではその結果を利用できませんでした。そして、その大学の所在地で受験するのは当たり前で、地方受験可能なのは、少数の大学だけでした。 特に、地方受験ができるかどうかで、その大学が黙っていても定員数分の学生を確保できるのか、それとも苦戦している大学なのかがわかります。関西地区にある有名私立大学は、すべて名古屋に受験会場が設けられています。ところが、東京都に所在する大学は、人気有名大学である大学ほど地方受験をやってくれません。早稲田、慶應義塾、上智、立教、学習院などが、該当します。いずれも、首都圏内の交通が至便な場所にある大学ですね。首都圏は、人口が多いので、外に学生を求める必要が低いということでしょう。有名大学である明治、青山学院は、一部地方受験ができますが、消極的です。大部分の日程が、首都圏内での受験で、地方受験できるのは、1日だけという具合です。中央、法政になると、非常に積極的な地方受験実施をしています。首都圏だけで、十分な選考ができないと感じられているのでしょうか。 私は、当時地方受験で、1大学。東京に行って4度の受験をしました。今だったら、できるだけ東京への移動を避けて名古屋で受験できるところを最大限選んでいたことでしょう。 大きいのは、私学の共通テストへの参加ということです。せっかく私は共通テスト受験したものの、国公立大学は受験しに行かなかったので、単に受験慣れということで終わってしまいました。今だったら、共通テスト利用で、受かりそうなところに出願していたことでしょう。 共通テストを受け終わってから、自分の点数が判明してから出願できる大学もあります。合格判定AやBの大学に出願すれば、合格する可能性は非常に高いですね。今現在、共通テスト終了より1週間、まだ出願を受け付けてくれる大学があります。そのあたりは、記憶はないのですが、出願のタイミングも多様化しているのではないかと思います。 国公立を志願する受験生の多くは3月中旬まで挑戦し続けます。最後まで、あきらめずに頑張ってほしいと思います。今の入試制度は、多様であるため、「情報戦」という側面もあります。子供任せにせずに、親も一緒に考えるのが以前よりも大切だと思います。
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石丸氏の政治団体は異色だ。前代未聞だと思う。
これも一つの政治団体のひとつの「在り方」。賛否は、どちらともいえません。しかし、非常に独自性があって面白いとは思うものの、政治団体の綱領の斬新さについていけない自分がいました。それにしても、既存の政党とは一線を画していますね。 昨年の東京都知事選で、大きな話題になった石丸伸二氏。安芸高田市長を辞しての挑戦でしたが、既存の政治を改めるということに共感して投票した人も多いことでしょう。そして、弁舌さわやか、ルックスもスリムな体型で、見栄えがする。ちょっと、既存のメディアに対しての発言はきついと思わせるところもあるものの、「理路整然」としていて、主張されることも一理あると感じさせられます。 この政治団体「再生の道」の綱領が、なんと同政治団体からの出馬は、「2期8年に限られる」ということ。それによって、みずから都知事選に立候補した際に主張していたのが、「政治屋の排除」。なるほど、そうなれば、各種団体、業者との癒着は、なくなるだろうな。自らの政治的信念が、支援者によってゆがめられることはないだろうなと感じました。衆議院議員であると、多選を重ねるにつれて、特定の支持母体に向けての政治が行われやすくなってしまう。それによって、政治に緊張感が失われてしまうと感じます。 一方で、議会の議決に際して、「党としての拘束」はないというのですが、さてそのようなことでは、政党としての体をなさないのではと思います。同じ考え方、政策の下で結集するのが政党だと思うのですが、石丸さんの「再生の道」は、政党と呼称するのは、ちょっと違っているのではないかと思わされました。「再生の道」としての基本的な「街づくりの基本的な考え方」というのは、必要なのではないか、議案に賛否を表明するのに、各議員の裁量にゆだねるばかりで、党としての「統一感」がなくて良いのか、しがらみのない政治をしていこうという思想だけを旗印に議員が一致団結できるものだろうか、疑問に思いました。 さらに異色であるのが、この「再生の道」という政党より立候補する「候補者選考」の方法が、まるで就職試験のようだと思うことでした。書類選考→ペーパー試験→面接ですと。誰でも応募してよいですと。ここからは、「公職の方」だからでしょう。面接までたどりついた選考者については氏名が、ネット上に公開され、面接は石丸氏が直接行い、その動画が公開されるというのです。面接までたどり着いた候補者は、それなりに世間的評価が与えられるだろうと自信を持って発言する石丸氏の様子に、堂々とした風格を感じさせられました。自らが党首であり、自らの基準で、選考ということですね。 おーなるほどと思わされたのは、東京都議会2期8年を務められた後の進路に関しての言及でした。都議の経験8年を生かして、次の経歴は自由であるが、例えば、市長などの首長になる、他の議会議員となる、復職して元の職場に戻るなどを想定しているという話をされました。議員の経験を次から次に他の地方自治体、国へと広げていきたいと。まずは、日本の首都から、既存の政治を変えようという意気込みが伝わってくるようでした。 さて、今週末は、岐阜県知事選の用開票がありますね。長年知事を務められた古田肇知事が勇退されることになり、新知事のもと、県政がどのように新しく変わっていくのか、それとも、古田県政からは大きく変わらないのか、関心をもって見ていくべきだと思います。「県政」というのは、身近ではないように思うので、より県民の声が反映される県政にはなってほしいと思います。
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イチローさんの野球殿堂入りを称える
王貞治さんをして、「5年待たなくてもよかったんじゃないか?」と言わしめたイチローさんの野球殿堂入りでした。 現役引退から5年経たないと、選考対象にならないという野球殿堂だからですが、本当にイチローさんは王さん同様に特別な存在であったからであると思います。私とイチロー氏とは、5学年違いであり、私が大学卒業して1年が経ってからプロ入りしました。その翌年にジュニアオールスターで、ホームランを打ってから、イチロー選手に注目するようになり、新聞などでその成績をチェックするようになりました。1年目、2年目は鈴木一朗という本名で選手登録していて、オリックス(ブルーウエーブ)の鈴木という名前を見つけ出していましたが、なかなかレギュラーを取るまでにはいかなかったのですよね。3年目に入ると、監督が仰木監督になり、鈴木一朗を何とか売り出そうということで、「イチロー」という登録名になったのですよね。登録名が市民権を得られるようになったのも、「イチロー」の活躍があったからでしょう。仰木監督1年目にイチローは、レギュラーに抜擢されて、常時試合に出るようになったのですね。オープン戦で打ちまくり、開幕もレギュラーを勝ち取って、出足こそさほど良くなかったのですが、当時の常勝西武ライオンズ戦でも20歳の若武者は、当時ベテラン内野手の福良さんの前で、敬遠されていましたので、これは大した選手と評価されているからだろうと思わされました。5月からは、ハイペースでヒットを重ねていって、6月には一時打率4割という数字を見せてくれました。彼の1年目の成績210安打は、初の200安打でしたし、打率も3割8分5厘というのは、2位に大差をつけていました。 さすがに2年目以降は、200安打を記録することはできなかったのですが、日本のプロ野球では、7年連続の首位打者という、これも前人未到の記録を打ち立てていきました。その間、故障で休むことがほとんどありませんでした。日本のプロ野球在籍期間が9年ということで、あまり長くないことが、野球殿堂の投票で影響したのか、満票にはならなかったのが残念でしたが、その記録は、燦然と輝けるものがあると思います。 私は、大学卒業後しばらく首都圏に住んでいましたので、イチローの出場試合を観に何度も、西武球場、東京ドーム、千葉マリンに足を運びました。パリーグは、当時あまりに人気なく、空席も多い中ゆったりとじっくりと観戦できたのがよかったですね。イチロー選手は、打ってはとんでもないボールを打ち返してヒットにしてしまいます。まるで魔術師のようですした。その足は軽やかに塁間をかけぬけていきました。そして、強肩での外野からの矢のような送球、軽やかに打球を追う姿は、スピード感にあふれていて、魅了されました。イチローは、プロ選手の中でひときわ目立つ存在であったように思います。そのイチローに魅せられてオリックス戦を3年間で50試合は観に行ったのではないでしょうか。 米球界に行き、そしてWBCで、その名声は確固たるものとなった今では、米球界でも「野球殿堂」入りされましたが、私の思い出としては、オリックス時代のリーグ優勝をした時の若きイチローが一番思い出に残っています。もうすでに30年も前のことというのが信じられません。そうですね、阪神淡路大震災の時の「がんばろう神戸」を掲げて戦った「オリックスブルーウエーブ」「イチロー」も復興の象徴でした。そのオリックスも、すっかりバファローズが浸透し、本拠地は京セラドーム大阪になっている。なつかしき思い出になりました。イチロー選手とほぼ同じ世代で良かったと思っています。イチローさん、おめでとう、そしてありがとう。
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時にはエンタメも 二十歳の日でいいのでは?
専門用語などの堅苦しい話からちょっと離れて。 年末年始気分というと「成人の日」までという感じもするのですが、いかがでしょうか。 「成人の日」といいながら、お祝いをする対象は、現在20歳の世代ということにほとんどがなっているように思います。 ということは、「二十歳の日」でいいんじゃないですか?成人=18歳の半分ほどは、今週末に待ち受けている「共通テスト」に向けて猛勉強の最中であるので、式典に出て、お祝いをする気分にもなれないでしょう。「二十歳の集い」に参加して、旧交を温めるのもよいと思いますね。もう私は36年前になりますか。というと、現在の二十歳は干支でいうと同じ申年ということですね。職場で20歳というスタッフもいませんので、あまり身近ではなかったと思います。そう、末っ子は成人になりましたけどね。 息子は、初詣にも出かけずにがんばっていましたが、私たち夫婦は、珍しく、2本も映画を見てしまいました。 「ドクターX劇場版 ファイナル」と「グランメゾンパリ」。両作品とも、テレビドラマでも大好評のシリーズであったようです。 しかし、テレビでは全く見ていませんでした。いずれも劇場で見るからこそいいという「スケールの大きさ」を感じさせるものがあります。主人公である米倉涼子、木村拓哉のカッコよさと脇役の役作りのうまさも素晴らしかったですね。いずれも、人の心を打つ熱さ、人の思いというのがじーんと伝わる良い作品でした。ドクターとシェフの「頂点を極める」という心意気というのが、共通項でしょうか。エンタメといいながらも、なんだかんだ仕事に結びつけて考えてしまうのが、悪い癖ですね。米倉涼子の「私、失敗しないんで」というきめゼリフに象徴されるプロ根性、木村拓哉の「ミシュラン三ツ星をフランスでとる」も正月に見るドラマとしては、明るい希望を見せてくれるものがいいです。そして、希望、願望をかなえてしまうのが正月映画。すっきりしたハッピーエンドに乾杯って発声したくなります。とともに、ドクターXが遺作となった西田敏行さんも、いつものいい味を出されていました。ほんと、「we miss you」(エンドロールに西田さんをしのんで書かれた文言)でした。西田さんの最後の出演作だから見に行ったのですが、ドクターXのストーリーの出来栄えの素晴らしさ、映像の迫力には驚かされました。一方、フランス料理の華やかさ、奥深さを教えられたグランメゾン、料理が盛り付けられていくシーンの美しさに、高級フレンチも味わってみたいと思わされる優雅さも味わえますね。 映画の座席も、インターネットで事前に予約できて、支払いは、クレジットカードでオンラインで簡単に精算。あとは、現地で発券機に予約番号4桁、電話番号を入力するだけというのは、楽ですね。快適に入場し、快適に鑑賞できる。良い鑑賞環境になったものです。他人との会話が出てきません。他人との接触は、入場券の確認の際だけです。そのうち、「自動改札」のように人がチェックしないようになるかもしれません。人手を省くDX化を考えるのは、どこでもやるべきことです。 それにしても、エンタメと言いながらもビジネスの話になってしまいます。映画の最中は、ビジネスのことは考えないようにしないと、本当に楽しんでいることにはなりませんかね。ビジネスのネタを「エンタメ」から発見するのが、私にとっては、一つの「エンタメ」にもなっているように感じています。