コラム

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今シーズン初の本格的な積雪
当事務所の近郊にお住まいの方はご存じでしょうけれど、揖斐川町はそれなりに雪が積もります。雪が降る程度であれば、さほど支障はないのでしょう。しかし、今日のように「20センチほどの積雪」になってくると、車通勤してくる職員のための駐車場に、車を駐車するのが少しづつ難しくなってきます。5台程度の駐車スペースであれば、なんとか人力で除雪用スコップで、雪かきできます。一方の当事務所駐車場は、30台は駐車できるスペースがとってありますので、人力での除雪では、途方もなく時間がかかってきます。自前で、除雪機を購入するほど、積雪回数は多くはないので、今までは除雪機を購入することもなかったのです。 しかし、20センチ以上の積雪があると、車が道路から入ってこれないので、除雪が必須になるため、近隣の建設業者に除雪を依頼することになります。ところが、建設業者も大雪の日は、公共的施設の除雪をされていますので、依頼しても、後回し。「すぐに行きます」と言っていただける会社さんはありません。とはいえ、さほど時間を経ずに来ていただけ、大型重機で除雪をしていただけるのです。ほんと、除雪いただける近隣の業者さんには感謝しています。民間業者に対する除雪は、優先度も低いし、面倒なこともあって引き受けたくないのが本音かもしれませんからね。 今日、1月10日は、シーズン初の本格的な雪。業者さんに除雪を依頼しました。その後、雪がやみ、晴れ上がった時に見られる山並みについては、息を飲むような美しさで、自然の美に心を洗われます。ですから、雪を時折見られる季節感を味合わさせていただく「天の恵み」に感謝することも大事なことですね。
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現在の大学受験出願事情
今は、あらゆる申し込みが「インターネット上」でできてしまうので、便利だと思うのですが、 ここまでできるなら、最後がなぜこうもアナログなの?と思わされる手続きもあります。 税理士の世界でいえば、ほとんどが電子申告で送れるのに、一部の書面を郵送しなければならないのがあるという類です。 かなり改善されてきたので、その面倒くささは改善されたと思っています。 しかし、大学入試につきものの「調査書」「共通テストの成績請求票」、これがアナログなんです。 「調査書」って、デジタル化できないのでしょうかね。①生徒が大学受験願書を提出する→②大学が、各高校に、各生徒の調査書をデジタル文書にして、送付してもらう。 ③大学が大学入試センターに、受験番号をもとにして、成績をデジタルで送ってもらう。 上記のようにできないのでしょうかね。生徒側は、3万円程度の受験料を支払っているのであるから、そのくらいやってもらえてもいいのではないでしょうか。高校側も、紙にデータを出力して、そこに学校印を押して、封筒に入れて、糊付けをして、各生徒に手渡しするという手間煩わしくないでしょうか。この「調査書」については、私たちの世代(50歳代後半のおっさん)から全く変わっていない。デジタルの時代ですから、それに対応してはどうなんでしょうか。 私の大学受験時代は、封筒の中に入れるものは、「願書」「調査書」「受験票はがき(切手貼り付け)(写真必要)」「受験料払込票」が必要でした。願書のセットが、書店に数多く並んでいたのですが、そこは様変わりしました。 インターネット出願ということで、願書はインターネットでデジタル的に処理されます。紙に貼っていた写真にしても、撮影したデータをインターネット上でアップロードすることで、証明写真の現物を送る必要はなく、「データ」を送ります。受験料の支払いには、通販サイトでよく登場するクレジットでのネット決済、コンビニでの支払いが主要な支払い手段です。わざわざ銀行に出向く必要もなく、いつでも支払の手続きをできるのは、以前と比べると大きく利便性は上がったと思います。 ところが、「調査書」は昔のまま。ですから、郵送という手続きは、変わらず必要なのです。そう、封書に入れる書類は、減りました。共通テスト利用しない入試ならば、「調査書」だけ送ればいいという方式です。共通テスト利用ならば、「共通テスト成績請求票」という小さな紙ぺらが必要ですが、小さな紙きれで、紛失してしまいそうなものです。大きな封筒の中に、調査書だけというのは、非常に効率が悪いように思います。だったら、調査書もデータでとならないのでしょうか? 郵送も、「速達」「簡易書留」あるいは「書留」と出願に余計な金銭が出ていきます。インターネットで、完全に完結するシステムを作ってはどうなのでしょうか。 ちなみに、「共通テスト受験票」は、写真を2枚貼るスタイルです。あまりに古いですね。さすがに、今年施行分で願書は紙からネットへと変化するようですね。ようやくなんですね。これじゃあ、他国に後れをとってしまうでしょう。 わが子は、今年がおそらく最後の大学受験ですが、今後の受験生のためにも、すべてデジタル出願というのを目指していただけませんか?
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2025年、けやきパートナーズ始動します
皆様、あけましておめでとうございます。今年もけやきパートナーズをよろしくお願いいたします。 今年は、土日の並びがよく、9連休となる方が多かったようです。当事務所も9連休とさせていただきました。 年末年始は、比較的穏やかな日が多かったですし、大きな事故も起こりませんでした。しかし、仕事始めの6日は、この地域では珍しい「本格的な雨降り」になりました。平年であれば、雪になるところですが、この日は上空には、あまり寒気が入ってきていないということでしょうか。 連休が多くなっているのは、いいですが、「医療機関」もお休みが増えて、突然の病気には、病院に行くことになる世になりましたね。かくいう私どもの家族は、二男がかぜをひいてしまい、年末年始の5日間、ずっと寝っぱなしでした。ただ、医者に行かずに、治ってしまいました。しかし、私は1月1日から、奥歯の歯茎あたりが痛みはじめ、「思い切り噛めない」毎日を味わいました。しっかり噛めないと、「さらに」食べるのに時間かかります。ただでさえ、左手が不自由なので、食べるのが遅いのです。ゆっくりと食べるというのは悪いことではないものの、痛い思いをしつつ「おせち」を食べる、「雑煮」を食べるということの辛いこと。ようやく6日に、歯科医に電話予約して治療を受けました。痛みで眠れないくらいでした。痛みを直していただける医者、歯科医の存在は、貴重なものだと思い知らされますね。 しっかりと奥のほうまで、ブラッシングができていないことが原因であるそうでしたが、「思い切り噛める」幸せは、当たり前ではないようです。じっくりと歯磨きにも取り組む時間を取り、80歳になっても思い切り噛めるような歯を維持していきたいものだと思いました。 さて、年始の恒例行事は、私が代表になってからというもの地元の三輪神社にて、祈祷を受けています。三輪神社は、創業の地である揖斐川町三輪上町からは北に徒歩2分ほど。創業の原点に「思いをはせる」という意味も込めています。もう、創業の地で働いたことがある者は、私の両親しか残っていません。創業の地に、税理士事務所があった当時を知るお客様も、かなり少なくと思います。ただ、在職している職員には、参拝する「三輪神社のすぐ南」に事務所があったということを知っておいて欲しいと思っています。三輪神社の現在の宮司の御祖父さんから存じ上げる歴史ある神社です。 我々も、着々と歴史を刻み、昭和後半、平成、令和と歩んできました。今年53年を迎える事務所です。50年を機に「いび会計センター」から「けやきパートナーズ」に名称変更しましたが、ようやく旧名称で送られてくる年賀はがきが減ったように思います。これは、わが事務所の名称がようやく浸透してきたからということではないでしょうか。 昭和100年、戦後80年となる2025年は、大きな変化が待ち受けている年なのではないでしょうか。我々は、大きな変化を受け止めて、対応していかねばなりません。変化への対応をうまくやった者が勝利するということを肝に銘じて、経営をしていきたいですね。
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2024年、皆様ありがとうございました
今年も定期的にこのコラムを更新することができました。記事の数は数えてはいませんが、1週に1本をめどに更新しています。 やはり、続けるということは大事だと思っています。 私の興味がある部分しか触れることはできませんけれど、ご覧いただいている皆さんには感謝申し上げます。 今年の私の関心事は、「政治」「選挙」「大学入試」「就職」というキーワードでありました。 政治、選挙については、最近大きな変化がみられるので、多く言及させていただいていますが、 大学入試については、最近はさほど触れてきませんでした。ですが、年明けまもなく「共通テスト」があり、私立大学入試、国公立の二次試験というように進んでいきます。東洋大学の入試に対して文部科学省が注意をしたというのがありました。一般的な入試は、「2月1日からと決まっている」と。まあ、言われることもわかります。年内に大学を決めるために、学校の授業が前倒しされることになってしまう、それは困ると。充実した授業内容にするためには、12月までは、一般的な入試をやるのはご法度だと。いわれっることは、分かるのですが、いまさら感もあります。年内で「総合型選抜」「学校推薦型選抜」でかなりの人数が、進学する大学を決めていきますよね。年明けで、合格して進学を決めるのは大学進学者の半数を切るほどになっているそうです。 少子化ということで、私立大学の入試も多様になり、「大学間の競争」が激化しています。民間企業も競争ですが、大学はさらに熾烈な競争時代ですね。いかに特色のあるいい商品、サービスを提供するかが、企業発展のカギだと思います。 2025年もよろしくお願いいたします。
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2025年は巳年。粘り強い経営を!世の中に起こったことより学ぼう!
2024年は、「激動の年」であったと思います。いきなり能登半島地震に始まりました。これほど、科学の進化した現代でも、いまだに地震を予知することはできないのであるなあと思わされました。 アメリカの大統領にトランプ大統領が返り咲きされるというのは、年初に想像できましたか?全くできなかったのではないでしょうか。トランプ氏は、現在78歳ですが、年齢を感じさせない力強さのある言動をされていると思います。2025年からの4年間、トランプ氏が、世界に何をもたらすのか、なぜ米国民が、トランプ氏に熱狂するのか、非常に興味深いところであり、見続けていきたいと思います。 日本国内で行われた選挙結果にも驚かされました。都知事選に挑まれた既成政党の支持を得ない石丸氏の得票数165万、兵庫県で、全会一致で解任された知事が再任された結果です。マスコミの報道姿勢によって、大きく選挙結果が変わるという従来のパターンが変わりつつあるという認識を持たなければならないと強く感じさせられました。 毎年12月となると「税制改正」に関する話題が多く報道されますが、今年の風景は去年までとは、まるで違うものになっています。これは、国民が衆議院総選挙で示した民意によるものであり、「民主主義」が機能しているものとして、評価できます。 従来は、与党側(自民党等)が、国民の意思を置き去りにして決めているというイメージがありました。しかし、今年は、石破首相の言う「(総選挙で)大幅に得票を伸ばした党」が強く主張することが、取り入れられています。投票に行けば、何かが変わるかもしれないという意識が有権者間に定着できると良いと私は思っています。 「大幅に得票を伸ばした党」が打ち出したキャッチフレーズ、非常に分かりやすく感じます。「手取りを増やす」、「103万円の壁を引き上げる」です。これらは、有権者の切実な問題、非常に身近な問題であるということです。やはり、多くの有権者のハートをつかんさことで「得票」に繋がったということでしょう。 「大幅に得票を伸ばした党」の行動をまねしたら、売上は増えると思いますが、どうでしょうか。では、この政党が、どんな行動をしているのか見てみましょう。 成功例にならうこと →都知事選での石丸氏のネット戦略をまねていた ターゲットに届きやすい「キャッチフレーズ」を作ること クレーム対応、まずは、すぐに謝罪すること →代表の不祥事発覚時の対応です スピード感のある報告をすること →公約がどの程度進捗しているかすぐに分かる お客様、取引先の声を聴くこと →記者の話、他党の意見にも耳を傾ける 過去を振り返り、常に変革していくこと →過去の低迷を総括して変化させた 従業員、支持者をほめること→「みなさまのおかげで」という声がよく聞かれる 2025年が、皆様にとって良い年になることを願ってやみません。 私どもは、お客様の事業がより繁栄発展されますよう、「パートナー」としてお役に立って参ります。
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一クラシック音楽ファンのあこがれ
中学の頃は、近くのレコードショップで、安めの1300円のLPを注文して購入するのが楽しみでした。なぜ安いのかというと、新譜でなく、録音年代が1960年代であったからです。私の中学時代だと1980年代前半。「デジタル」録音が広まってくる時代でした。最新のデジタル録音されたLPレコードは、1枚3000円しました。交響曲で、演奏時間が1時間30分以上というようなマーラーの作品などは、2枚組で5000円以上したので、購入するのは勇気が要りました。 当時のLPですと、マーラーの交響曲第二番、第三番は、全曲を聴くのに、途中で席を立って、LPを表面から、裏面にして、終わったら、2枚目にして、表面をまず聴いて、終わると裏にして聴くということが必要で、3度席を立たないといけませんでした。大学のころになると、CDが登場しました。1990年代前半です。楽になったものだと思ったものです。ところが、同じ交響曲も、1枚では収まり切りません。1枚目から2枚目に変える手間はまだ残りました。 ところが、最近では、インターネットで音楽がいくらでも聴けるという時代になりました。データ量が圧縮されても、さほど音が悪く感じません。ベルリンフィルの演奏が、インターネットでいつでもどこにいても聴いていられます。しかも、一月2500円程度の金額で聴き放題というわけです。ほんとうに手軽に音楽を楽しめる良い時代になったなあと感じさせてくれます。 ベルリン・フィル、多くの人々が、「生で一度聴くとすごさがわかる、ぜひ生で聴いたほうがいい」と言います。画像を見ていると、管楽器のソロが本当にスーパースターばかりが集まっているという感じがします。フルートのパユ氏。名古屋フィルにソリストとして登場してくれたのですが、この人の奏でる音の美しさ、優雅さに魅了されっぱなしでした。ホルンのドール氏の音、生ではまだ聴いていないので、芳醇な音色をぜひ聴いてみたいと思わされます。そして、真のべルリン・フィルのすごさは、それぞれの指揮者の個性を十分に引き出してくれる柔軟性も持ち合わせた楽団であることではないかなあ。 2025年は、二度にわたって来日が予定されているのです。一度は、7月にドゥダメル氏とともに来日し、大阪、名古屋、河口湖で講演するのです。南米出身のドゥダメル氏の情熱のタクト、ラテン系の血沸きあがるサウンドを体感してみたいものです。秋の公演は、芸術監督ペトレンコ氏のタクト。56年生きているが、人生初のベルリン・フィルの生サウンド体験、来年こそはしてみたいと思っています。 「生演奏」は、けた外れに高い料金のようで、通常のオーケストラコンサートが10回行けるくらいの値段ですね。10倍の感動があるかどうなのか、確かめたいです。
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相続税の申告の際に必要な事項 ①
私どもの事務所に、「相続手続き」や「相続税」について聞きにこられるお客様もおられるのですが、どのような資料や情報を持ってきていただいたら、効率よくご相談できるかを考えてみます。 まずは、お亡くなりになられた方(被相続人)について知る必要があります 1.お名前、生年月日、亡くなられた住所地、亡くなられた時の状況です。 2.被相続人が、どこで生まれ、親は誰なのかも関係ありますね。 3.そして、生前中に、どのような仕事をしておられて、どのくらいの収入があって、 4.いつ頃、どこの誰と結婚されて、お子さんの状況はどうでしょうかということも必要ですね。 そのほとんどが、「戸籍謄本」に載っています。 ですから、「被相続人の生まれてから、死ぬまでの戸籍」が必要ですとお伝えしています。 〇 『登場する人物』として、被相続人からすると、「父母」ですね。(場合によっては、祖父母も) 先に亡くなられるケースが多いので、父母より財産を相続されているケースもありますね。 いつ、その相続が発生したのかも重要な点になるだろうと思います。 〇 次に、被相続人の「配偶者」です。 配偶者は、被相続人の財産形成に大きな役割を持っています。婚姻の経緯を把握する必要があります。 〇 次に「配偶者」との間に授かった「子」ですね。 離婚歴のある方は、死亡時の配偶者との間の子だけではないですから。これがやっかいですね。1番目の配偶者、2番目の配偶者との間の子についても見ないといけません。 〇 結婚していない状況であったり、配偶者が他界されている場合、親は死去している、子がいない場合ですと、 「兄弟姉妹」が登場します。 といったように、相続によって、被相続人が残した財産をだれが引き継ぐのかというのは、欠かせない情報なのです。 〇子が、先に亡くなったという場合、被相続人の孫が相続人になる場合もあるかもしれません。 上記のことを考えると、できるだけ詳しい「家系図」を作成してお持ちいただくのが一番ありがたいことです。 被相続人を中心にして、祖父母から、父母、配偶者、兄弟姉妹、子、孫まで書いてあるといいですね。 気を付けるべきは、「婚姻歴」ということになりましょうか。 経験したもので、一番目の奥さんとの子、二番目の奥さんとの子、三番目の奥さんとの子がおられた場合がありました。 そういうケースは、もめたり、隠したくなったりしやすいので、我々も神経を使います。
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与党税制改正大綱を読んで感じたこと
昨日12月20日に7年度税制改正大綱が発表されました。毎年の関心事ではありますが、今年は「少数与党政権」ということで、どうなるのか非常に注目していました。国民民主党の主張する103万円の壁を178万円に引き上げるという文言が入ったものの幹事長同士が合意した言葉でいえば、正確には「目指して」ということでしたので、きっちりと上げることはされないのだろうなと思っていましたが、この税制改正大綱の具体的内容で見れば、178万円などとんでもない、絶対に飲めないという与党の思いが透けて見えるようです。デフレに陥って、日本の成長が止まった30年程度の間、税などの公的な負担は上がり続けました。消費税は、当時の3倍になり、老年者控除廃止、年少扶養控除廃止、復興特別所得税の創設、森林環境税の創設による新たな税負担増、国民年金保険料は5割のアップです。いい加減、負担を増やすのはやめてほしい、税はできれば減ってほしいと物価上昇に苦しめられる庶民は、「手取りを増やす」という国民民主党の主張を大きく支持したのではないでしょうか。衆議院では一桁しかなかった同党が、これほどに注目されるて、得票数を増やしたのには理由があると思うのですが、それを与党は全く理解していないのです。 そもそも、税は「民主的に決定するべき」という原則があるところ、密室で決められてしまうのがおかしかったように思います。なぜ、消費税の複数税率はやめるべきだ、インボイス制度は事業者の事務負担を増すから導入はやめるべきだという税理士会の主張を聞き入れなかったのでしょうか。確かに欧州諸国は、インボイス制度を導入しています。しかし、日本は、きちんと帳簿に記載する、領収書請求書を保管するという制度が定着しているからと、現行方式でいくべきでした。 消費税(付加価値税)は、そもそも他国では、「戦費調達」のために導入されたものであったようです。所得税、法人税中心の税体系を持っていた我が国税制であったのを、大蔵省(財務省)は、何度も打ち壊そうとしてきたようです。ようやく、平成元年に念願かなって、消費税が導入できました。消費税は、中小企業配慮のもとで、大きな例外措置を認めていました。3000万円までの売上高の業者は、免税、簡易課税制度は、売上高2億円以下の業者に認めていました。今は、ご存じのようにその特例規模は小さくされています。消費税は、税収に大きく寄与することができる、安定的な財源だということで、税率を打ち出の小づちのごとく上げてきて、まさしく「小さく生んで大きく育てる」になるが、現実になりました。さて、いったいどこまで上げようと、政府や財務省は考えているのでしょうか。さて、その消費税に関して、不満が大きいインボイスを廃止するとか、見直すという文言が全く出てきません。税の抜け道をふさぐことにより、税収を上げることしか考えていません。 最初の103万の壁の問題、国民民主党は、有権者の分かりやすい打ち出し方をしました。「手取りを増やす政策」ということを言いました。それに沿って考えれば、与党の案ですと、年収300万の人は、基礎控除10万円しか引き上げられないので、わずか5000円ほどの減税にしかなりません。これでは、手取りが増えたのは全く実感できないでしょう。減税は、国民の可処分所得を増やすことにより、消費を活性化させるのは、認められるところです。いい加減、「大型減税」やりませんか?大型減税こそ、日本経済浮揚の道であるかもしれませんよ。 私は、「基礎控除が、178万円になってもいいくらい」だと思います。基礎控除を高額所得者につけないのは、反対です。こういう改正は、「財源」を生み出すには、どうすればよいかというところしか考えていないように見え、税の基本理念である「公平、中立、簡素」をゆがめているように思います。 10月に行われた衆議院選挙で与党が大敗したことで、税制が多くの人の関心事になったことは、非常に意義深いことであると思います。それに、「税の決定過程が少しは公になった」ことが、 日本の民度を高めることにつながるものと考え、よいことだと思います。さらに突き詰めて、歳出のほうにも、メスが入ることをより期待したいところです。