コラム
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「事業承継」考えていますか?
М&Aが非常に身近になってきました。5年前には、М&Aって自分たち中小企業には関係ないことという認識が多かったように思います。しかし、最近は事業継続のために第三者に事業を譲渡することも考えなければならないという認識は広まってきました。私たち税理士事務所も、お客様に廃業するよりも、事業を承継してもらうためにどうするのかを考えてはいかがでしょうかとお話ししてきました。今まで蓄積してきた取引先との信頼関係、製品製造のノウハウ、従業員の雇用を守っていくことは、とても大事なことではないでしょうか、ということです。今まで培ってきた実績をこの先につなげることができるのが、М&Aのメリットです。 創業した事業者の想いをつなぐことができて、経営者が高齢になってきたのに後継者が不在であるという事態を脱することを可能にするのが、М&Aということです。 「経営者が70歳以上であるが後継者はいない」「会社の業績は、比較的堅調」「今後の事業も安定した需要が見込まれる」「設備、人材が整備されている」「取引先からの引き合いは安定している」といった条件がそろっている企業さんは、譲り受けたいというニーズが高いものがあります。事業承継についても、税理士は相談に乗っています。私どもの事務所では、積極的に「事業の承継」について考えていますか?というお声がけは行っています。 残念ながら、市場のニーズが乏しいので、市場から撤退する企業も考えられます。しかし、М&Aに向いた企業の社長さんは、是非とも税理士事務所に声をかけてみましょう。 私どもは、「日本М&A協会」の理事会員でもあり、お客様の将来のためにМ&Aを媒介してきた実績があります。そんな私たちは、日本М&Aセンターより感謝状を授与され、顕彰いただいています。企業の設立から、経営者円満な引退、事業承継までずっと支援させていただくというのが私たちです。
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相続相談会でのひとコマ
今月は、大野町の村木葬祭様のイベントに共同参加させていただきました。ご葬儀相談会の横で、「相続相談会」を開催しました。久しぶりに参加させていただいたのですが、前回は十分に周知されていなかったのでしょうか、相談者もほとんどなく寂しい思いをしましたが、今回は4件のご相談をお受けしました。私と相続担当の横山が応対しましたが、10時以降は意外に雑談している暇もない感じでした。おおむね、相続の手続きということがメインでした。 その中で、「けやきパートナーズさんは、税理士だけやっているわけじゃないでしょう?いろいろと士業があるけれど、差がわからない」と言われる相談者もいらっしゃいました。そこで、士業どう違うの?ということに応えるということもありました。 よくあるのが、「不動産の名義変更手続きは、どこでやればいいの?」ということです。残念ながら私ども税理士ではできません。社会保険労務士にも行政書士にもできません。相続登記が義務付けられたということで、ご相談ということもありますが、ご自身で登記手続きを行うのは、大変面倒なことであると思いますので、お近くの「司法書士」さんに依頼してくださいとお話しさせていただいています。司法書士の知り合いがいない、紹介してほしいという声にはお応えしています。 以前は、当事務所から近い場所に登記が行える出張所がありましたが、現在は閉鎖されてしまいました。窓口で行いたい場合は、大垣まで行かなければなりません。そうしますと、お近くの司法書士を頼った方が良いかもしれません。司法書士も、なかなかの難関資格の上、毎月の顧問料という形での報酬を得られにくいということからか、担い手が減ってきました。近郊の司法書士さんも4件が廃業されていきました。 不動産の名義変更の登記は、「司法書士」さんへですね。覚えておいてください。 相続のシーンで、お亡くなりになられた方が所有する財産をどのように相続人にわけるのか?これを相続人間で話し合って決める必要があります。この話し合いの結果、どのように財産を分割するのかを決定した結論を文書にするという作業が必要です。「遺産分割協議書」という難しい言い方をしていますが、結局は、「故人の財産を誰が引き継ぐのか決めた結果を文書化したもの」です。この遺産分割協議書は、相続人の誰かが作成して、その協議が成立した証として、署名、押印するというやり方で、作成できます。 しかし、慣れていないと、相続人で作成することは難しく感じるかもしれません。そんな場合に登場するのは、「行政書士」です。当事務所は、行政書士もやっていますので、「遺産分割協議書」のみ作成して欲しいというご要望にもお応えすることができます。 もちろん、「相続税申告」「相続税対策」というと税理士の出番になります。ただ、相続税の申告までも必要がない相続が大半です。なぜならば相続人が3人というケースであれば、財産額4800万円を超えていなければ、相続税の申告は必要ないからです。 そうです。相続人の財産は、どんなものがあるのかをたな卸し調査することがまず第一に行うべきことなのです。それをやらずして、相続税の申告が必要か同課の判断はできません。 相続をめぐって、親族間でのもめごとを間に入って解決してくださいという要望は、今回はありませんでしたが、もめることがないように事前に対策することは、可能です。そんなお手伝いもできますので、ぜひご相談ください。 事前にご予約いただければ、土曜日曜もご相談に応じさせていただいております。
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いび祭り 宴の後のわびしさ
いび祭りは、昼の青空の下で映える山車も美しいのですが、夜がふけてから始まる子ども歌舞伎千秋楽を観てから帰途につく各山車の様子と、三輪神社からどんどん山車が曳きだされていって、人がいなくなっていく様もまた趣深いものがあるなあと思わされます。 夜は、山車に提灯がとりつけられて、その提灯に火がともり(実際の火ではなく電灯ですけれど)、幻想的な雰囲気になります。その中で、子ども歌舞伎が演じられるのです。三輪神社で行われる最後の歌舞伎ということですから、自分が小学校6年生で出演した時は、すごく張り切っていた、高揚感があったという思いがあります。これについては、人それぞれでしょうか、観客のいるところが暗いので、表情が気にならないので、自分の演技に打ち込める良さがあるのです。昼ですと、観ている人の顔が視界に入ってくるのです。これが、あまりよくないように感じます。暗い夜の方が、声援する方も、実は声を出しやすかったりするものですよね。今年は、途中から三輪神社に行ったのですが、近年にない人の数でした。これだけ多くの人たちの声援を受けられながら演じられるっていいなと感じました。 祭りの思い出は、子どもの時の方が数多く残っていることでしょう。私は、ずっと舞台に出ている役でした。師匠が厳しかったのと、自分が不器用なのとあって、つらくて泣いたことも随分あったと思います。あとから、その師匠から「君に対しては、とても厳しく接してきたが、君が喉も張り裂けんばかりに頑張っている姿を見て、感動して涙が出てきた」と手紙をいただいたことが思い出されます。 子ども歌舞伎が終演となると、5つの山車は、それぞれの町の山車倉へと帰っていく用意をします。電源が、各山車に載せられたバッテリーへと切り替えがなされて、先導の非常に高さのある竿提灯に火が灯されて、山車正面に配置される風景、実は人生で初でした。おおー、なかなかいいものであるなあと、感動させられます。そのあと、三輪神社より遠方の町内にある山車より、三輪神社から町内へと帰路に就くため曳き出されていきます。「下神町市車山(いちやま)」を先頭に、すこしづつ減っていく山車、曳き手。「帰り車山(かえりやま)」のお囃子にのせて、山車が最初は、三輪神社境内を前後に曳きながら、そして方向転換を行って、大きな車山が三輪神社を去っていきます。上新町龍宮車山(りゅうぐうやま)」、下町鳳凰車山(ほうおうやま)、中町住吉車山(すみよしやま)、上町高砂車山(たかさごやま)という順番は、私の子どもの時から全く変わっていません。伝統なのです。だんだんと車山がなくなっていって、ほとんど客もいない三輪神社が取り残される寂しい様子もまた、「わび」「さび」という日本らしい風情があって趣深くも感じるものです。ああ、いび祭りも無事に終わったなあとなるのは、まだ早いかもしれません。各町内にある倉に車山が収納されて終わったとなるのでしょう。 祭りの伝統を守り伝えていくという重要な責務を私たちは、担っていかねばなりませんね。様々な手を使って。
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「いび祭り」をいつもとは違う角度から見る
毎年5月4日、5日に開催される揖斐川町三輪神社の例大祭。5両の山車が三輪神社に曳き揃えられる様子は、大変美しいと思います。 特に、今年のように紺碧の空のもと、三輪神社境内に揃ったさまは、まさに「インスタ映え」する美しさです。5両の山車は、それぞれ名前がついており、少しづつその装飾は違うものの、基本的構造は、ほぼ同じように思います。舞台があって、その舞台上で歌舞伎が上演されるということ、その奥がお囃子の楽屋となっています。5年前までは、その楽屋の中で、私は、太鼓をたたいました。残念ながら、太鼓を両手でたたくことがかなわなくなってしまい、楽屋から退くことになってしまいました。しかし、別の町内の方々が替わってやっていただけているのを、耳で聴かせていただき、令和へと御代は移り変わっていっても、「祭りの音楽」が承継されるよう頑張っていただいていることに敬意を表したいと思います。 今年は、山車を持っている上町の区長さんより、山車曳きを手伝ってほしい、人を出してほしいとお願いされ、わずかの人数ながら協力させていただきました。手伝ってくれた人任せにもできないので、山車の移動に付き添って、ほぼ全行程を歩きました。上町は、三輪神社から一番近い町内であるため、さほど長いみちのりではありませんが、普段はまったく目にできない山車が街中を移動する様子を見に焼き付けることができました。実は、そのような体験は一度もしていませんでした。横幅も、高さもある大きな山車が方向転換のために向きを変える様子は豪快です。祭りっていろんな立場になって楽しむと愛着がわくものであるなあと思わされます。今年は、山車にフォーカスして、祭りを見物することにさせていただきました。これまでは、山車の上に乗って、この祭りに参加していたのですけれど。この祭りの「一支援者」というように立場を変えて見物 ですね。とはいえ、私の出身町である上町の山車を中心に見てしまうことになるのです。18歳まで住んできた上町ですので、年配の方々を中心に知っている人が多いもので。 以前は、上町に住んでいたが、他の町に住む人も多いのですね。祭りによって、昔を懐かしく思い出す、久しぶりの出会いがある。コロナ禍が収束して、今年の祭りの人出は多かったように思います。とりわけ、5日の夜の多さには驚かされました。賑やかな祭りが戻ってきて、非常にうれしく思った「こどもの日」でした。
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起業される方へ「法人と個人事業とどっちがいいですか?」
さすがに、税理士のコラムとして、趣味的な話ばかりしすぎてきたかなと思いましたので、 専門的なお話をさせていただきたいと思います。 よくいただく質問として、「法人と個人事業とどっちがいいですか?」ということです。この春になると、起業を考える野心家が増えますね。それに対する答えを考えてみました。 こ原則としてまずは「個人事業」で始めるのがいいですと答えるようにしています。どうしても「法人」で事業をしなければならない特別な事情があるという場合を除いてです。事業としてまだ固まっていなのにもかかわらず、法人を設立して、数年ももたずに法人としての事業を停止することになったのをどれほど見てきたことか。法人設立のためにどれほどの手間と費用がかかるのでしょう。それだけのコストをかけて、「法人格」を取得するのにメリットがあるのかどうかをよく考慮いただきたいと思います。 法人組織として良いと思える企業体としての条件を考えてみましょう。一つ目に、事業が継続して行える体裁は整っているかです。利益が十分上げられる販売価格で売れるという確信があるでしょうか。組織体は、自身のマンパワーだけで成り立つものではないことを自覚しているでしょうか。商売する「システム構築」が十分にでき上っているか、考えてみてください。財産的基礎はまずは必須です。企業活動を行うに十分な資金がありますか?創業早々の資金不足にならないくらいの資金を調達しておくべきです。できるならば、創業間もない時には、「自己資金」で必要資金を賄うことが肝心です。いきなり、「借りれる」という甘い誘惑は断ち切りましょう。借入するときはよいのですが、きちんと返済できるような利益が出せますか?「借りたものは返す」、「約束通り」返済するという経営者としての当たり前が軽くクリアできることが大事だと思います。 何より法人を維持するコストは大きいです。最低72,000円の税金を払わないといけません。法人名義のクレジットカードは、一般的に割高です。法人の実印、銀行員を別途用意しなければなりません。印鑑証明書も個人のように手軽に取得することはできません。そして、法人向けの会計ソフトは個人向けよりも高くなります。社会保険が強制加入となります。そして、法人に対する法規制は厳しくなります。税務署に提出する書類の多さは、個人の比ではありません。ですから、法人の場合は、皆さん税理士を頼ることになります。そうなると、税理士報酬もかかってきますね。個人事業では、税理士にお世話にならなくても、法人でも税理士関与は必須であると思います。 上記見てきた通り、法人は、個人事業に比較して「金食い虫」なのは、間違いありません。したがって、会社とするのは、個人事業でやってきて、ある程度の営業基盤、財政基礎が固まってからで良いと私は思っています。 かといって、法人の大きな魅力もあるわけですから、「会社」設立をするのです。「会社」とするメリットがどこにあるのかについては、後日述べていきたいと思います。
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高校の「進学実績」に関する疑問符
今や情報開示がないと怪しいと思われる時代ではないでしょうか。義務教育ではない高等学校にはホームページが当然存在するというように思います。そこに利用者、閲覧者が関心を持つ情報を記載しないのはいかがなものかと思います。隠すということは都合が悪いのでしょうか。あるいは、探しにくいところに情報が存在したりしていたりするのは利用者目線に立っていないなと思います。 例えば、東京都にある私立高等学校には、学費の記載場所が分かりませんでした。進学する際に、私立高校の授業料というのは肝心な情報であると思いますけれど。そして、その高等学校の私学の進学実績を見てみると、難関私立と系列私立大学の表示は、きっちりと合格者数を掲載するのに、それ以外はその他と一括してあるというのがありました。「不都合な真実は、見せない」のが普通なのでしょうか。 岐阜県にある高等学校については、ほとんどの高校が、卒業生の全合格数を記載するという高校が多いと思います。公示方法として、難関大合格のみを大きくアピールする高校はあるものの、全大学の合格者もともに掲載しているのが通常で、望ましい在り方と思います。 ところが、多くの人が関心を持つのが「では、実際どこの大学に進学しているのか」ではないでしょうか。そう、進学実績というのならば、どこの大学に「合格」したかではなくて、どこに「進学」したかではないでしょうか。 そこをきちんと明示してあるのが、私が調べた限りでは「岐阜北高校」しかありませんでした。これでわかることは、やはり国公立大学合格すれば、ほとんどの人は、そのまま進学していることです。逆に、私立大学は、合格者100人を超えていても、実際に進学しているのは2割にも満たないということ。1人で数多くの合格実績を獲得するからでしょうし、受験料さえ支払えば、数多く受験できるように私学の受験制度になっているからですね。ちょっと驚いたのは、ある私学伝統校への実際進学者の少なさでした。合格者もさほど目を引きませんが、それにも増して、進学していないということが気になりました。この大学は、上位進学校生徒から選ばれない大学になってしまっていることを真剣にその理由を考えた方が良いのではないかと思えました。 私の高校の時には、もっと喜んで行った大学だったと思うのです。地方銀行や信用金庫のスタッフとして働く人も多い大学であるのに、新キャンパスを利便性の高い場所に作ったにもかかわらずですね。 その大学が、岐阜北高校の生徒に好まれなかったというだけであったというのが、この状況では分かりませんね。大学進学先を考えるにあたり、どこの高校、どのレベルの高校出身が、その大学には多いのかというのは、分かるといいですね。他の高校においても実際に、生徒がどの大学の学生となったのかを開示していただけるといいのにと思いました。岐阜北高校でやっていることを他の岐阜県立高校ができない理屈はないと思います。
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いび祭りの「子ども歌舞伎」鏡山旧錦絵
毎年恒例の町の施設である地域交流センター「はなもも」で行われる子ども歌舞伎の特別公演。今年も5月3日に行ってきました。 「行く」と言っても、事務所からほんの目と鼻の先というご近所ですから、とても手軽に行けるのです。 通常は、山車(やま)の舞台上で、演じられるのですが、この日は、ホールの舞台上にて行われます。ですから、ホールの快適な環境で、観られます。伝統芸能でもあるこのイベントを応援するという意味で、夫婦で出かけています。毎年、出演者が変わっていき、上演される演目も変わるので、新鮮な気持ちで観ることができます。祭りの子ども歌舞伎は、5つの町内で持ち回りであり、今回は以前は本町通りの商店街の中央地域でとても活気のあった中町(なかまち)が当番町です。中町は、軒数も少ないので、とてもその町内だけ上演する人数は確保できないので、各方面から人数を確保しようと必死だったのがうかがえます。「池田町」より、又「中学生」まで出演者として参加しての上演でした。揖斐の子ども歌舞伎は、男の子でやりたがる子が少ないのです。出演9人が全員女子でしたが、女子だけというのはあまり記憶がありません。近隣の垂井町、長浜市が伝統を守って「女子禁制」としているのと対照的です。上演が継続されるのであれば、性別は問わないということで構わないでしょう。 私も、昭和55年(今から44年前)に子ども歌舞伎の役者で登場したのですが、出るのが嫌でたまりませんでした。しかし、町内の方々が、懸命に頼みに来られて、渋々引き受けた感じです。息子たち3人も、決して積極的に出演したいと言ったわけではなく、頼まれたので、出演したのです。スポーツ少年団での活動、習い事などもある中、子ども歌舞伎のために時間をとられてもよいと思う子ども、保護者さんも以前より少なくなったのは間違いないでしょう。これから先、やはりより広い範囲で、出演できる、出演したいという子を探していくことになるのでしょう。本当に骨の折れることであり、何とか伝統をつなぐ工夫をされている各町内の方々に敬意を払います。 祭りにつきものの「お囃子」でも、かろうじて太鼓だけは、男性が担当していましたが、あとの横笛は、女性のみで構成されて、苦心されているなあと感じます。お囃子の奏でる音楽、大枠は各町内で同じなのですが、太鼓の打ち方、若干の節回しが変わっていて興味深いところです。やはり、祭りというとお囃子の奏でる音がないとなんとなく寂しいものです。それを残響オン豊富なホールで聴く楽しみがあるのも、毎年「はなもも」に行く理由でもあります。 さて、今年の演目である「鏡山旧錦絵」ですが、中町が当番の時は、必ず演じられるています。今回は、「すじがき」をしっかり読んで頭に入れて観に行きました。今回のすじがきは、「現代風」に書かれています。草履をスリッパと言い換えているのは違和感がありましたが、親しみやすくする工夫としてはいいかもしれません。すじを頭に入れて芝居を見ると、退屈にはなりにくいと思えます。ただ、もう一歩、「字幕」でもつけるとさらに良いかもしれません。会場は、平均年齢が70歳くらいかというくらい年齢層が高かったのが残念です。もう少し、若い人にも興味を持って「歌舞伎」を味わってもらえたらいいのにと。 「女忠臣蔵」と言われているとネットで検索すると出てくる演目です。女性たちの戦いが、メインの主題です。召使いが、主人の仇討ちを果たしてあっぱれという結末ですね。敵役の「岩藤」の、非情なこと、ずるさに憎しみを感じる観客に胸のすくような思いをさせてくれるのが、主人「尾上」の従者「初」という感じでしょうか。興味惹かれる物語です。いび祭りの子ども歌舞伎は、コロナ明けから、役者だけでなく、義太夫も素人が担当するようになりましたが、年々技量が上がっていると感じます。舞台を盛り上げる、「三味線」「太夫」による歌と音楽、これも大きな要素なのだと思います。ヒロイン初の「感情の高ぶり」が見事に表現されていて、良かったですね。 今日明日は、大変な暑さになるようで、衣裳を身に付けていると、体感はかなりの高温になると思います。体調に気を配りながら、演じ切っていただけることを祈りたいと思います。私は、これからは一支援者、観客となるのですが、この催事が、「揖斐の活力の源」、「希望の星」となることを願っています。
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愛犬の名は「あずき」
前のコラムでは、あんこがたっぷり入ったお菓子「御座候」を取り上げましたが、 あんこが好きであるという私にぴったりの名前を愛犬に付けて、可愛がっています。「あずき」と名付けたメスの柴犬です。もう、我が家にやってきて、3年目になりました。すでに、中学生以下の子供がいない我が家で「可愛がれる唯一の存在」として、家族から可愛がられています。残念ながら、私は散歩に付き合っていられないので、あまりなついてくれないように思います。しかし、大学生の二男と妻はよくトイレの世話もして、散歩にも連れていって、エサも与えているから、よくなついているように思えます。「あずき」が自発的に近くによって、気を引くようなポーズをするのです。人間をじっくり見るようにお座りするのです。そして、足で、人をトントンと叩くのです。お食事をさせてと要求したり、ボール遊びしたいとせがんでいたり、時には「外に出よう」と要求しているのかもしれません。見ていてあきません。 犬というと、吠えるものというイメージがあったのですが、「あずき」は、元から人間が大好きなのか、宅配便のお兄さんにも、じゃれつきに行ってしまいます。全く警戒心のかけらもないので、番犬にはなりません。逆に、犬同士となると、そんなに仲良くしたいという素振りをみせないのです。 犬にもいろんな性格があるのでしょうね。「あずき」は、とにかく食欲旺盛。食べれるものがあると、すぐに食べようとしてしまうのが、ちょっと困ったところで、テーブルの上に置いてある人間の食事を食べたくて仕方がない様子です。あ、どこで飼育しているか全く書いていませんでしたね。完全に「室内犬」のような飼い方をしています。以前、実家で飼っていたメスの柴犬は、ずっと外で飼育していて、病気に罹って早死にさせてしまいました。室内で飼う方が、犬にとっては快適環境なのでしょうかね。寒ければ、暖房して、暑くなれば冷房をしてと、甘やかしています。犬用のベッドで寝たり、人間のソファで寝たり、布団の上で寝たり、ソファ下のフローリングで涼んだりといろんな場所で過ごします。私は、左手、左腕が不自由ですので、よく食べ物を床に落としてしまうのですが、その落ちてくるものを狙って、落ちたら食らいついてくるのです。 濡れるのが嫌いなので、雨の日は散歩に出たがりません。とはいっても、雪は違うのでしょうか、雪は好きですね。「犬は喜び庭駆けまわり」という歌詞がある通りになります。 あずきと呼べば、こちらの方をみてくれるし、相当こちらの言うことを理解しているのでしょうか。えさやりの時の作法は、だいたいすっとできるようになりました。 「マテ」と言えば、食べずに待てるし、「ヨシ」の合図があれば食べ始める。「お座り」動作は、えさがもらえるとわかると、さっとするようになっています。 「フセ」「ゴローン(ごろんと横に向く動作)」まではできるのですが、なんか「おて」という動作は、好きでないのか、足を動かす動作はするのに、人の手に足を置こうとはしないのです。 だんだんと、こちらの言うことを理解していく様子のかわいいこと、モフモフの毛並みをなでていると、嫌なことも吹き飛ぶような気持になります。 ところが、時には家具などのモノを傷つけたり、困ったところに便をしたりと、困ったことをやってしまう存在でもあります。そんなところは、子どものような感じですね。さて、いつまでこの獣はうちにいてくれるのであろうか。可愛らしいうちの子(笑)という感覚に、愛犬家はなっているみたいですね。