7月終わりからパリ五輪の報道でいっぱいになったテレビ、新聞ですね。東京五輪があってから3年しか経っていないため、この前東京でやったばかりじゃないかという気持ちになっています。待ちに待ったオリンピックだという気持ちにはなれません。ただ、競技の勝者の動作の美しいこと。とりわけ、体操には目を奪われます。腕の筋肉の隆々とたくましいこと、身体を回転させる際の腕の伸び、脚の伸びの美しいこと、とてつもない技を見せてくれていることに感動を覚えます。本当に見事というほかありません。体操は、日本のお家芸と言われていますが、芸術的な美しさが、他国から抜きんでているように感じます。そんな美しい技を披露してくれている選手たちにありがとう、そして金メダルおめでとうと言いたいです。真夏で暑いことを一瞬忘れさせてくれる、素晴らしい演技をありがとうという感情です。
当事務所創業者である国枝隆は暑い7月20日生まれです。誕生日で85歳となりました。4月に大動脈解離という病で緊急手術を受けた時は、もう動けなくなるのではないかと心配をしたものです。85歳を迎えられるのだろうかと思ったのです。しかし、70歳代に四国お遍路をしたおかげか、足腰は悪くならず、2週間ほどの入院をしただけで、自宅にて85歳を迎えることができました。一方で、4月の入院の際に見つかったのが腎臓がんで、これは長年放置していたためか、非常に大きいものになっていました。放射線治療とか、薬物療法では、がんに対処できないといわれるほどでした。ということで、再び手術によって、がん細胞を含んだ腎臓の全部摘出手術を行うことになりました。かかりつけ医からは、「腎臓をとる手術は。比較的楽」と聞いていたので、私はさほど大きな心配をせずに、7月30日の手術の日を迎えました。思ったよりも長い時間がかかる手術でした。午前9時過ぎから午後5時ころまでという長丁場でした。待ちくたびれますね。とはいえ、手術を担当してくださる医師の先生方の腕を信用してお任せするだけです。これに対して、医師は、長時間責任を背負って、強い緊張感の中、執刀していただけるのです。
やはり、先生と言えるのは、学校の先生と医師でしょう。私たちの仕事は、命を預かる仕事でもないし、時間に追われる仕事でもない。確かにお客様の質問に対して、正しく即答できれば、かっこよいけれど。私たち税理士が、時に先生と言われる時もあります。そんなとき、「いえいえ、そんな先生って呼んでいただかなくて」と思ってしまいます。私たちは、医師のように命を救うということは、ほぼできませんから。借金を苦にして自殺するというようなお客様が現れないように、あらかじめ「決算の数値、試算表から読み取れる危険なサイン」をお客様にお伝えするのも私たちの役目だと思っています。その意味では、私たちも命を救える仕事になるかもしれません。
創業者の父は、私に自分の後継を託しました。そして、私の息子も、この仕事を承継したいと言ってくれています。ということもあって、冗談かもしれませんが、「いつあの世にいってもいい」という父です。今のところ、「親不孝はしていないだろう?オヤジ」と言えるなと。ただ、親より早く身体が不自由になってしまったのは、親不孝かもなあと。皆様、お身体を大切になさってください。