例年のこの時期に、「確定申告期真っ只中ということで、会計事務所は残業多くて大変じゃないですか?」という声がよく聞かれます。
そうかもしれませんが、かなり状況は改善されてきたように思えます。確かに、申告書の作成枚数は2月、3月多くなります。私も、毎年目を通す確定申告書の枚数は、200枚程度はあります。しかし、近年は税務署に提出するべき添付書類も減りました。提出方法も私どもは、ほとんどが「電子申告」です。紙で印刷して提出することがなくなったので、大きく時間を削減できるようになりました。申告書を電子申告した後、「添付書類」を以前は紙を郵送していましたが、現在は電子化したもので良いとされ、「PDF化」して、確定申告書に付けて送っていますので、郵送する手間と郵便料金が省けています。さらに私どもは、紙での保存から、電子化しての保存に変更しつつあります。紙での保存スペースを削減し、情報の検索を容易にして業務効率を増進させるのが目的です。
手書きの資料がほとんどなくなりました。「手書きは特別感があっていい」ということも言われるようになりました。しかし、「特別感」を強調する必要がない時には、ワープロソフトを使ったタイプ印字が良いのです。「読みやすい、訂正しやすい、保存しやすい」といいことばかりだからです。
さて、確定申告のやり方を考えてみましょう。私どもに確定申告を依頼されるお客様は、作成する手間(調べる時間、記入して提出する時間など)と報酬として支払う料金を天秤にかけておられるかもしれません。正しいことです。
現在、所得税の申告手引きを読みながら、確定申告書を手書きされる方が一定数おられるようですが、パソコンやスマホを活用してみませんか。
「スマホで確定申告」と国税庁は、宣伝しています。『スマホとマイナンバーカード』で、確定申告ができるのです。画期的だと思います。
私も、今年はスマホで確定申告書を作成して送信しました。そして、クレジットカードで納付しました。スマホは、画面が小さいのが難点ですが、スペースをとられないのがいいのです。以前は、「電子証明書」「カードリーダ」が必要でパソコンでしかできなかったのです。大きく改良されています。国税庁のホームページの「確定申告書作成コーナー」で、申告書は作成できます。作成コーナーのいいところは、数字を正しく入力していれば、勝手に計算して税額の計算までやってくれることです。その中で、分からない用語が出てきたら、手引きを調べるなどすれば良いでしょう。
分からない、不安な場所は、税理士との顧問契約があるならば事務所にお問い合わせください。自分の収入、自分の家庭環境は、自分自身が一番わかるので、自分の確定申告は、自分で作成し、納税をするのが原則的考え方です。これが「申告納税方式」による申告です。そのお手伝いを行うのが税理士です。税理士を利用することによって、税金を払いすぎや申告ミスを回避することができるメリットがあります。