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確定申告期、忙しいのは昔話だが…

皆さんから税理士お事務所って、2月中旬から3月中旬ってものすごい忙しさなのでしょう?税理士事務所ってブラックだよね?って話をされます。それは、違います。一般的な税理士事務所のお客様で重要度が高いのは「法人」のお客様です。株式会社、今は新たに作れませんが有限会社がメインのお客様なんですよ。少し儲かりだせば、「個人事業」から変更して「株式会社」や「有限会社」になっていきました。あるいは、最初から「合同会社」「株式会社」という方もいらっしゃいます。個人事業の方で、売上が1億あるというのは、ほとんどありませんし、それより金額を落としていって売上5000万円というのも、数は少ないのです。もちろん、従業員数も多くて5人までではないでしょうか。10人超えるというのは、ほぼありません。すなわち、規模の小さな業者さんが多くあるのが個人事業です。規模が小さければ、決算の手間というのは、少なくなりますし、複雑な取引は少ないものです。さらに、近年は廃業も目立ってきています。個人事業を立ち上げる方よりも、廃業する方が多いのではないでしょうか。それに加えて、個人事業の方は、税理士を利用されず申告する方も多いです。商工会、青色申告会に出かけて相談されたり。

はい、そうです。税理士事務所だと料金をとられると言って敬遠される方が多数です。というわけで、圧倒的に多い個人事業者でも、税理士を利用される方は少数派であること、「法人化」される方が多い、「廃業」も多いので、事業の個人確定申告は、減っていく一方です。それに加えて、申告のやり方が簡単になりました。国税庁が推進している「イータックス」の影響も大きいのです。確定申告書を紙にプリントアウトして、印鑑を押して、税務署に「郵送」「持ち込む」という作業がすべてなくなりました。お客様で、「紙で提出したい」と言われる方はいません。確定申告作業の合理化を国税庁が推進していってくれてありがたいです。確定申告書の用紙の種類も次々に合理化していますね。今年は、確定申告A,Bの区分がなくなりました。次に、どんな手続きでも手書きがほとんどなり、ソフト出力可能になったことです。ソフトで対応する帳票が格段に増えました。会計ソフト、税務申告ソフトの使い勝手、性能も大きく向上しています。あとは、お客様からいかに確定申告関連の書類を効率よく入手していくかが課題となるだけです。

20年前の税理士事務所は、午前様になると言われていましたが、午後7時には数人しか事務所にはいません。もちろん、最近の「残業時間削減」を求める世間のニーズも大きいものがありますのでね。労働基準監督署の調査も厳しいですし。昔話です、税理士事務所の確定申告期が超忙しいのは。

ちなみに、「法人」の申告は、毎月のようにあります。法人の決算は、原則いつにして良いのです。法人は、「定款で決算期」が決められています。決算期をまとめないことで、業務を平準化しているのです。