大学受験も、後半戦に入っていますね。残すところ、国公立大学の二次試験と、首都圏難関私立大学の試験が残っているのではないでしょうか。もうすでに大学進学希望の生徒さんたちの6割程度が、自身の入学する大学を決定しているのではないでしょうか。そのくらい早期に進学先を決定したいと思う生徒の多い中、2月下旬の国公立大学入試に向けて、必死に努力されている皆さんに敬意を表します。
私は、2月下旬に合格発表のあった私立大学に入学する意思決定をし、国公立の2次試験の受験はしませんでした。その大学に入学したいと思えなかったからです。岐阜県の公立高校は、国公立大学の受験を強力に推進しています。その高校の値打ちは、国公立大学の合格人数であると考えるからでしょう。できるならば全教科幅広くある程度以上の知識、能力を付けておいたほうが、社会人として活躍するには良いかもしれません。しかし、どうしてもある特定の教科に苦手意識を持ってしまうという生徒もいるでしょう。そのような生徒に向けた指導というのは、高校自体ではやらないことなのだと思えます。徹底的に、苦手を克服する教育がなされるならば、6教科入試の国立を受験させるということについて、肯定できます。しかし、それは現在の教育現場では不可能なのではないでしょうか。「国公立至上主義」でなく、その生徒に合った指導を行うことも大事なのではないかと思います。
私の高校生時代は、東京の私立大学に行く人には、「人権」がないような取り扱いだったような覚えがあります。合格体験記は、私立大学に進学した人はいくら有名な大学であっても掲載されませんでした。最近は、多少潮流が変わってきたのでしょうか、遠くの国公立よりも、近くの私立というように考える生徒が以前よりは増えてきたように思います。私は、国公立大に進学していないので、国公立は「学費が安い」というメリット以外には見えてきません。少人数教育で、きめ細かに指導してもらえるといっても、実際に教育を受けたわけではないのでわかりません。そう、私立大は、圧倒的に多くの広告費をかけているので、非常に外面がよく見えるのですよね。学生数も多く、にぎやかであるし、スクールカラーがあって独自性もある。中には、スポーツが強い大学もあり、愛校心が持てるという側面もありますね。「教育内容」などは、入ってみないとわからないのです。見えやすいのは、就職実績や、公務員合格実績、資格取得実績です。あと入学難易度を示す「偏差値」でしょうか。私学のほうが、魅力的だと思ってはいけないというような教育自体は誤りであると思います。ただし、国公立大は、派手な広告をしないために、地味に見えてしまうし、その良さを伝える努力は不足している、広告宣伝は十分でないと感じています。