松江駅に降り立ったのは、午後4時頃。やや暑い空気が漂う駅前です。岐阜駅よりはかなり小ぶりで、大垣駅よりは大きめの駅でしょうか。バス停もいくつかあるのですが、案内板だとどれに乗ってよいのかよくわかりません。前のシーズンの連続テレビ小説ばけばけのモデルであるヒロイン小泉セツとラフカディオ・ハーンが出会ったのはこの「松江」ということで、駅の入り口には「小泉八雲とセツが出会ったまち松江」「ばけばけ」の舞台、「あげ、そげ、ばけ」っていう文字が躍っていました。
ちょっと意味が分からないって思っていたので「あげ、 そげ、 ばけ。」をAIで調べてみました。
松江、出雲の方言で、「あげ」はあれ、「そげ」はそれ、 「ばけ」は化ける。ということで、あれも、それもばけるっていう意味がまずあるようです。妖怪、怪談を意味しているのでしょうね。
そして、あげは、盛り上げる。そげは、削ぎ落す。ばけは、ばける=良い方向へ変化するって意味らしいです。
なんども、このフレーズは見たんだけれど、まったくこの語句の解説は見かけなかったんですよね。なぜなのかなあ。
松江駅から、どのバスに乗れば良いのか分からないというので、結局はタクシーに乗ることにしました。旅館のホームページにも松江駅からはタクシーかバスでと書いてありましたからね。タクシーに乗れば5分程度で到着するほどなので、さほど離れた距離ではないのが、皆美館でした。途中、雰囲気がある通りも見つつすぐに到着しました。荷物は、係が運んでくださって、ソファに腰を下ろして小さな品の良い器で、ちょっとしたお菓子にのどを潤すほどの飲み物を出されて、おしぼりを受け取って手をぬぐい、ほっと一息ついた感じがしました。
今だとチェックインによくあるのが、自動チェックイン機ですが、それはなく、すべて係が対応してくれます。あらかじめ、住所などが記載されたチェックインの登録用紙に署名するだけというようにされていて、ああ楽だなあ、機会に振り回される感じがないのがいいなあと思わされる。鍵も、カードキーではない、棒状のキーではなく、味のある鍵なのですよね。係がお部屋まで案内してくれます。途中で、ここが浴場ですよ、避難経路はなどの話もありました。
一階から二階に上がり、一番奥の部屋が、今回宿泊するお部屋という感じでした。どの部屋も間取りが違うようです。私の泊まった部屋は、宍道湖を望めないけれど、サウナと温泉露天風呂がついている部屋ということで、期待していました。まだ、リニューアルして間もないのでしょう、きれいなフローリングなど、美しい室内で、洋風リゾートに来た感覚になりました。部屋の綺麗さにも圧倒されていましたが、係の説明もゆったりと丁寧で、慌ただしさがありません。部屋のソファもまた座り心地が最高であるし、寝室とリビングが程よく分かれている、高い天井も空間の気持ちよさを演出していました。
館内着、浴衣、パジャマと全部そろっている旅館も初めてですね。そして、和菓子を入れた箱がまた雰囲気を良くしていますし、松江のお茶は有名だということで、三種類のお茶が楽しめるようになっているのです。これ、部屋の中でも十分に楽しめるのですよね。甘党の私は、旅館のお菓子いただくのは大好きなのですが、ここはお茶が充実しているのがまた気に入りましたね。
まずは、大浴場に行ってみるかと行きましたが、各部屋に温泉が引かれているためか、だれも入っていません。大浴場とは言っても、洗い場は二か所という小さなものです。湯船も3人入ればいっぱいって感じだと思いますが、一人だったので、気持ちよく快適に利用させていただけました。タオルが、備え付けというのも良かったです。松江の市街地でありながら、「松江しんじ湖温泉」という温泉が出るようなのです。街中で「温泉」いいですね。岐阜ですと、岐阜の市街地に長良川温泉があり、そこから長良川を見つつ入浴できるというのと近いかもしれません。ただし、岐阜がいいのは、近くにそびえる金華山があることですね。松江は、湖の水の量に圧倒されますが、大きな山は遠くにしかありません。
まとめ
①松江駅前のバス停表示はわかりにくいのに対して、タクシー乗り場は非常に分かりやすい。
②「皆美館」について。着いたとたんに非日常感があり、大事にされているという感覚になる素晴らしい宿だ。
③19部屋しかないので、各お客様をよくわかろうとして接客されるのが良い。
④自動化に逆行するほどの係である人の価値を高く感じさせる宿である。部屋の備品もまた、一段上だ。