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岐阜県サラマンカホールは魅力的

岐阜県の施設であるOKBふれいあい会館。私どもも、そこでセミナーを開催したことがあるなど、非常に身近な施設です。付近に高い建物というと岐阜県庁の新庁舎、岐阜県警察本部がある程度で、構想の建物がありません。そのため、14階のレストランからの眺めの良いこと、展望会議室、展望レセプションルームなどもあり、近くを流れる長良川、養老山地、伊吹山などの姿も良く見られます。眺望目的で来られても良いのですが、2階にあるサラマンカホールは、クラシック音楽好きには、たまらないほど魅力的なホールであると思います。

このホールは、やや小ぶり700席程度の大きさの中型ホールなのが良いところであると思います。最後部で観ても、さほど遠さを感じさせない広さです。サラマンカホールの「サラマンカ」とは、スペインの都市の名称であるようです。そのサラマンカ聖堂にあった古いパイプオルガンの修復にを岐阜県の技術者である辻宏氏(故人)が協力されたようです(サラマンカホールHP参照)。そして、その辻氏が、建造されたオルガンが、サラマンカホール舞台中央に鎮座しているのです。オルガンのパイプの美しさ、立派さにも目を奪われるものがありますし、パイプオルガンとホールの配置バランスもまた均整がとれていて、美しさを感じます。絵になる美しさと言ってよいと思います。

もちろん音楽鑑賞のためのホールであるからには、一番肝心なことは、「音」の良さです。それもまた絶妙であると思います。適度に音が混ざり合う。混濁しない音の明瞭さ、響きが残る時間も心地よく、弱い音も存分にそのデリケートさが「味わえる」という感覚です。最近の2つの公演での奏者は、最大3人なので、数多くの奏者がフォルテで演奏するシーンを聴いていないので、その場合の感想は言えません。今度オーケストラの演奏会で、大音量時のサラマンカホールの響きを味わいたいと思っています。

サラマンカホール、車でのアクセスはまずまず便利な国道21号線にほど近いところにあるのですが、公共交通ですと、岐阜駅からふれあい会館行のバスがありますね。西岐阜駅から徒歩になると25分ほどかかるようです。歩けない距離ではないですが、若干遠いですね。その代わりホール主催の演奏会の後には、西岐阜駅まで直通する無料シャトルマイクロバスを運転してくれています。駅前まで乗せていってくれるので、うれしいサービスです。

主催公演は、質が高いものを選ばれていると思うのですが、大編成の管弦楽団がサラマンカホールを使用して演奏するのはまれだと思います。収容観客数も限られるから、大編成の管弦楽は難しのでしょうか。主催者も、少人数の演奏者の方が、ホールの特性を生かせると思われているのだと思います。

いい器があっても「いいコンテンツ」がないと、宝の持ち腐れになりますね。そう思われるところ、1ヶ月に1度は、興味深いプログラムを主催していただけるサラマンカホールスタッフに感謝しています。岐阜県民に良い芸術を届けてもらえていると感じます。これからもよろしくお願いします。