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名古屋フィルハーモニー交響楽団、来期シーズンのラインナップ

東海地区では、一番の老舗である名フィルの来期シーズン(来年4月から1年分)のラインナップが、川瀬音楽監督と事務局より過日発表がありました。

定期演奏会11回(8月を除く)毎月1回金曜夜、土曜夕の2公演があります。これは、しばらく変化がありません。愛知県芸術劇場コンサートホールでの公演ですね。いつも金曜は、比較的空席が目立ちます。土曜、日曜に開催してはどうなのでしょうかね。聴衆は、比較的高齢者が多いので、夜の公演は嫌われるのではないかと思います。午後6時45分の開演時刻では、名古屋市内でのお勤めの方は良いのですが、交通の不便な地域から移動される観客には、ぎりぎりか、間に合わないかです。余裕をもって公演を聴きたいならば、午後は有給休暇をとって行かなければなりません。とすると、サラリーマン層も金曜の公演をあまり選択したくないかなと思うのではないでしょうか。金曜は、コンサートホールの使用料が安いからいいってことでしょうか。できるだけ多くの観客を集めて演奏会をやった方が、演奏者も演奏のし甲斐があると思います。とはいえ、名古屋近郊にお勤めの方にもっと遡及できるといいのかもしれませんね。いい音楽を聴いたあとに、栄で美味しい料理、お酒を飲むというのも楽しいひと時になるかもしれません。もちろん、コンサート前に早めの腹ごしらえしてから、優雅にコンサートを聴くのもいいです。

さて、今期は「喜怒哀楽」シリーズ。4月のスメタナのわが祖国については、「チェコ人の喜怒哀楽」と命名されていました。10月は、「運命に怒る」と題して、ベートーヴェン第五交響曲「運命」が演奏されました。

来期は、「肖像」シリーズと題され公演されることが発表されました。このシリーズ名って、後から決めるのですね。へー、そうなんだ!と驚いてしまいました。まず、誰が指揮するのか決めてということかな、その指揮者がどんな曲を指揮するのか決めていくと。指揮者たちが選んだ曲のラインナップを眺めて命名するということなんですね。そのようなお話の内容だったと思います。その命名センスにいつも驚きます。どなたが担当されているのでしょうか。

来期のプログラム、どれも魅力的です。いつも、川瀬音楽監督の回は注目するべきと思っています。川瀬監督は、4月にサン=サーンスのオルガン付き、9月のチャイコフスキー悲愴交響曲、2月のリヒャルト・シュトラウスの英雄の生涯といういずれも、スケールの大きな名曲をメインに振られるようです。監督がどんな音楽を作り出すのかが、非常に楽しみになります。前音楽監督の小泉さんが、お得意のロシアもので登場される11月もまた、聴きに行きたいところです。川瀬監督の師匠である広上さんが登場される6月は、川瀬監督の重視されている日本人作曲家による作品が2作品。大学合唱団もステージに上がるというので、コーラス、管弦楽、そしてメインがブラームスの協奏曲で、ピアノの独奏も楽しめるというので、非常にお得さを感じるプログラムであると感じました。

全く知らない指揮者、奏者、作曲家による作品との出会いも味わえる定期演奏会。音楽で、心豊かに過ごすのに、ふさわしいと思います。

もう一つの演奏会シリーズである、市民会館での名曲シリーズのラインナップも発表されました。こちらは、「ベートーヴェンPLUS」と命名されたシリーズで、ベートーヴェンの第九を除く交響曲が4人の指揮者で聴けるという趣向ですね。11月に以前ピアノ奏者として演奏を聴かせてもらった地元出身若手の北村さんが登場するのが、うれしいです。今回は、指揮者として登場され、さらに編曲も担当されているということですね。欧州留学から戻られて成長された北村朋幹さんの登場も、見逃せないです。

市民会館については、設備がずいぶん老朽化していて、音響も良くないのが難ですが、金山駅から雨にぬれずに行けるのは魅力的です。もうそろそろ建て替えということですので、今の市民会館で、音楽を聴けるのはカウントダウンが始まっているようです。

人々の生活に潤いをもたらしてくれる音楽、芸術を大事にしていきたいものです。