やはり、今年7月の岐阜県での一番のニュースは、岐阜高島屋の閉店でしょう。
すでに昨年、今年の7月に営業を終了するということが報道されていましたが、百貨店がどんどん閉店されていく中、決して驚くことではなかったものの、岐阜市の中心的商店街の真ん中にある岐阜高島屋の閉店は、寂しいなあと思わされるものがありました。私が、小学校の時にできあがったばかりの高島屋に行き、こんな高級感がある店が岐阜にできたのかあと感動を覚えた記憶があります。とにかく10階建て以上の建物は、当時は珍しく、胸躍る思いがしたものです。車を近くの駐車場にとめて、歩いて高島屋の近くの映画館にスターウオーズを父と観に行った記憶があります。高島屋がすぐ目の前にあって、きれいな建物だなあと眺めました。昭和の世も終わり、平成中盤になると、郊外型のショッピングモール全盛の時代になっていきました。自分が親になって、子供たちを高島屋に連れて行かなくなったというのも大きいのではないでしょうか。中心市街地であると、すぐ近くに駐車できません。立体駐車場で、出庫するのに時間がかかったりします。市街の渋滞も、高島屋を敬遠する要因になったことでしょう。それとともに、車を持った人であれば、大きな駐車場を備えたイオン、アピタなどの方が利便性が高いからでしょう。空間も広々としていて、子どもと一緒に行くならば、車で行けるイオンやアピタになるのが必然なのです。私が小学校の時には、お母さん方は、よく自転車を使って買い物に行ったり、通勤したりしていました。それが、車が日常的に使うものに代わりました。自転車や公共交通機関で買い物に行くという時代は終わりを迎えたということです。
大垣駅前のヤナゲン百貨店、岐阜市の新岐阜百貨店、近鉄百貨店と次から次に閉店していったのは、岐阜から名古屋があまりに近いからでしょう。品ぞろえの良さ、店自体に感じられる高級感、雰囲気の良さ、活気、どれをとっても名古屋にあるJR高島屋、名鉄、近鉄の各百貨店は、上回っています。名古屋には太刀打ちできないように感じます。
7月20日、高島屋の最後を見届けようと行ってきましたが、大賑わいとまではいきませんが、にぎやかな店内でした。喫茶店も満席であったり、御座候には、長蛇の列ができていました。私も、覚悟して並んだのですが、20分程度待ちました。その間、御座候ができ上っていく様子が見られて、決して退屈させられないのがいいなあと思います。あずきを目分量、感覚で素早く乗せていくのがプロの技だと感心させられます。人間が作っているから価値があるように見えます。あずきの量を考えると、1つ110円というのは、とても安く感じます。高島屋閉店に伴って、御座候も岐阜からなくなってしまうのではないかと、心配しておりましたら、JR岐阜駅駅ビルの中に、テナントで入るという情報が。でも、岐阜よりも名古屋で買う可能性が、私は高いかもしれません。岐阜駅前に、電車で行かないものなあ。
車の利便性を覚えたら、電車に戻ることはできないってものです。スマホから今からガラケーにかえられますか?