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本当に何を食べても美味しい岐阜市の老舗定食屋『小塩屋(おじおや)』

もうすでに揖斐川町のこの事務所で働き始めて22年が経過しました。その前に勤務していたのは、高井直樹会計事務所(現在NAO税理士法人)なのですが、その時に高井直樹先生に連れて行っていただいた定食屋がまだまだ健在で嬉しくなります。先生曰く、「ここの料理はどれを食べてもおいしいから。食えるだけくっていいぞ」と。当時は、まだ「食えるだけ食っていい体格」でしたので、遠慮せず十二分にいただきました。お腹が張ってきても、ここの料理は食べられました。そして、金満の先生からすると大したこともない価格です。当時は、1000円未満の飲食料金でした。先生から、紹介された小塩屋は、やや事務所から距離があって、毎週行くというわけには行きませんでしたが、数か月に1回は行っていたのではないでしょうか。

外から見ると、古びた定食屋なのです。中に入ると、冷たい一品もの、温かい一品ものもショーケースの中にあり、一切値段はそこには書いていませんけれど、値段の書いてある壁のメニューを見ると、さほど高価とは思えないものです。当時は、700円以内のメニューが多かったと思います。昼時は、ずっと満席という感じ。食事が終われば、すぐに店を出ていくというパターンが多いということでしょう。店内は、狭くて相席をお願いされます。今は、よくあるのですが、当時から水とお茶はセルフサービスです。狭い店内を、店員さんが忙しく、料理を運びまわっているので、活気があるように見えます。そして、オーダーを勢いよく大きな声で伝えるのも印象的です。お客さんたちも察しているのか、そこで「領収書をくれ」と言っているのを見たことがありません。そう、今時のレジではないし、手動釣銭機のボタンを押してお客さんにつり銭を渡しています。

まさしく、昭和のおばちゃんが一生懸命に働いている定食屋でノスタルジーを感じさせられます。先日、妻と一緒に11時少し回った時間帯に入りましたが、すでにほとんどの座席が埋まっているのにびっくりです。店の端の方に、柱が邪魔している2席があって、そちらに座ってと案内されたのです。コロナの期間ずっと来ていなかったのですが、さすがに価格はかなり上がっていました。900円前後がほとんどになってしまった印象です。妻は、ヒレカツ定食、私は、唐揚げ付きのかつおのたたき定食を注文。揚げ物は、いずれも揚げたてのアツアツが提供され、副菜のキャベツ、トマト、マカロニサラダなども手抜きなしのみずみずしさ。ご飯も、多めでふっくら炊き上がり、みそ汁も、具が多くて、味が濃くもなくちょうどいい。かつおも、そこに一緒についてくる大根もしゃきっとした歯ごたえです。素晴らしい。ついついもっと食べたくなる味です。この日は、そのあとの予定もあって、提供で待たされてしまったのがイラっとしたのですが、食べると、そのイライラも吹き飛ぶおいしさだなあと思わされました。

岐阜市の岐阜西通り沿い、東海道線の南側という中心部に近いところにありながら、駐車場もあるというのがいいですね。小塩屋、私の若いサラリーマン時代の思い出の地でもある定食屋さん、今の個性をずっと保っていってほしいなあと思いました。平成のみならず令和も生きながらえてほしいというのが願いです。