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税務署と税理士の関係について思うこと

昨年のこと、税務署と税理士会が懇親会をやって、税務署側の幹部が女性税理士にセクハラ行為をしたという記事が掲載されていました。

この記事に関して、その税務署幹部がとった行動については、非難に値し、セクハラ行為が根絶されるべきは当然のことであると感じたのであるが。「税理士と税務署が飲み会などしていてよいのか?」というその記事の読者の感想が掲載されていたので、それについての私の感想、意見を述べたいと思います。

まず、「税務署と税理士」の関係性について、どうあるべきか考えてみます。税務署は、納税者が、税法に照らし合わせて、適法に税務申告されているか、期限内に適切に納税されているのかチェックします。そして納税者が、違法な申告、納税をしているならば、「加算税、延滞税」というペナルティを科します。

税理士は、納税者が「適法にかつできる限り有利になるように税務申告納税できるようサポートする存在です」。複雑で変化の激しい税務に関する法令について、一般の納税者は、自身が誤って申告納税して損失を被りたくないと考えることでしょう。そのため、法人経営者や個人事業主などは、税理士または税理士法人に有償で税務に関して顧問となって「税務申告書の作成」を任せることが多いと思います。中小企業者は、税のことは、専門家に任せてその時間をご自身の事業繁栄に使っていただきたいと常に思います。

そうです。「税理士」と「税務署」の共通項。納税者が適正に申告納税できるように導く社会的責任を負っていることで共通しています。税金は、公平な制度であるべきです。税法に規定される法令が各納税者の公平であることは必要ですが、この話は別途させていただこうと思います。納税者が税法に則って申告納税をしていただくことにより、法律で規定された平等、公平が達成できるのであると思いますが、それをともに支えるのが「税務署」などの国税関係の官公庁、「税理士」そして税理士会員で構成される「税理士会」です。

納税者の便宜をともに図っていく税理士会と国税当局については、互いに連携を図り、税務行政が円滑に動くように協力していくという体制は、我が国で採用されている自身の納税額について自身で法に沿って計算して納税するという「申告納税制度」にとっては、望ましいことです。税理士会と国税当局は、時に意見交換会を行っていたり、税務署が税理士会の支部集会の席上で、「税務に関する税理士に対して理解いただきたいこと、依頼事項」が伝達されています。ただ単に、そのような「協議会」「口頭による通知」「挨拶」などだけで、両社が理解しあえるものでしょうか。

私は、あまり下戸でありますが、少ないながら飲酒したり、ともに同じものを食することにより、両者の「壁」が薄くなったり、なくなったりするのを感じます。厳しい追及をする調査官という顔から離れた税務署の幹部は、ほとんど人間的に素晴らしいと感じる方々ばかりだという印象を持ちました。そうなんです、懇談会、懇親会のような役割は大切だと思います。ですから、私は国税当局と税理士会の税理士が酒を酌み交わし親睦を通して、互いを分かり合うというのは、あってしかるべきということです。もちろん、公務員倫理法の観点から、両社の過度の癒着を排除するべきですので、国税の方々には相応の会費のご負担をいただいています。

私は、以前「名古屋税理士会」「税理士会大垣支部」の役員の任をさせていただきましたが、役員は、税理士の地位向上ということも関連はありますが、主に中小企業者である納税者の代弁者となって国税当局に要望を出しています。本当に社会的使命感をもって動かれる献身的な姿勢を持った役員さんが多いのです。役員を務めさせていただき、「税理士」である誇りと喜びを感じさせていただきました。残念ながら、この数年は身体的な障がいを抱えてしまったため、役員の責務を果たせないと感じ、辞退させていただいています。

税務署は、納税者にとっての一番身近な窓口です。最近の窓口対応も大変丁寧で良心的になっていると感じます。まさに「サービス業」のようです。納税者は、まずは国税庁のホームページで調べる⇒それでも分からないことは税務署に質問する⇒たくさん質問があったり、自分で手に負えない、時間をかけて教わりたいという場合は、税理士または税理士法人の事務所に問い合わせるとよいでしょう。

当事務所では、税務及び会計の専門家としてみなさまのお役に立ちたいと思っております。どうぞお気軽にお電話ください。長文ご容赦ください。