私の感覚だと、夏は「暑く」「熱い」ものであるとともに、
「音」の季節でもあると思います。
日常の音というと、「冷蔵庫の音」「テレビの音」「洗濯機の音」「水道から水が出る音」「目覚まし時計の音」「ヘアドライヤーの音」「掃除機の音」「車の走る音」「踏切の警報音」「雑踏の音」「賑やかな居酒屋での笑い声」「犬の鳴き声」「赤子の泣き声」など、あまたの音に包まれて私たちは生活しています。
ですが、夏になるとさらにその種類が増えるようにも思えます。
まず、夏の暑いときには、「打ち水」をします。その水を撒く音、涼しげな音に暑さも和らぐことでしょう。
暑いと、冷たいもので、体を冷やしたくなります。氷を作るとともに、それを使うには、氷を砕くという行為も必要で、氷を砕く音が出ます。そして、その氷で、よく冷やすものというと、「そば」「うどん」「そうめん」「ひやむぎ」「冷やし中華」、これらを食するときに「麺をすするときに出る音」これも、夏を思い起こさせるもの。
夏は、植物がどんどん育つ、とはいえ、伸びすぎて困るときにやはり、手入れをすることが必要。そんなときに活躍してくれる草刈り機。決して心地い音ではないけれど、草刈りの終わった後のきれいさっぱりとした土地は美しく思えます。
そして、海の波の音も、夏の音でですね。ザブーンという大波。サーという穏やかな波。夏というと「海」に出かけたくなる方も多いことでしょう。夏は、水の季節でもありましょう。
そして、夏というと忘れてはならないものは、花火でしょう。水辺で多くの花火大会が開催されるのですが、コロナの感染拡大防止により中止になったり、規模を縮小されたりしています。大変残念であります。花火が上がるひゅるひゅるという音、球が割れて大きな音が山にもこだまする音。その華やかで美しいさまと、大音響。地元揖斐川の花火は、3年ぶりに開催されますが、岐阜市の長良川花火大会が中止のままです。来年は、開催してほしいものです。
そして、もう一つは、高校野球ではないでしょうか。高校野球の「バットにボールが当たるときの「かきーん」という音のみならず、高校生たちの歓声とブラスバンドの生演奏。今年は、観客の入場数の制限がなく、歓声もより熱く大きくなった甲子園の様子が見られることでしょう。
私にとって、この「花火と高校野球の取り合わせ」は、16年前に人生の一大イベントとして体験したことでもあって忘れられません。
三人目の子にして、初めて出産の立ち合いをしたのです。それが、8月6日。今年は、それが重なるのです。揖斐川での花火大会、甲子園の開会式。いずれも16年前と同じです。すなわち、高校野球の開会式での選手宣誓の同窓たる主将の声、ブラスバンドによる応援音楽を聴きながら、出産の瞬間を待ち、出産立ち合いで産声を聴き、そのあとしばらくたったのちに、花火の打ちあがる音を聴くという素晴らしい経験ができたのです。
その時に生まれた三男も無事に高校生。私と違い、妻と同じソフトテニスをやっていますが、試合に勝って喜びの声をあげられる季節に夏がなればよいなあと思います。
しばらく暑い日が続きます。皆様、御体にお気を付けになって健やかに盆休みをお迎えください。