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大学入学式にて感じたこと

4月5日土曜日、三男の大学入学の晴れ姿を見るために、名古屋大学に出かけてきました。

残念ながら、入学式が行われる会場には、収容人員の関係でしょうか親は入らせていただけませんでしたので、学部の講義室で中継映像を観ることで、入学式の雰囲気を味わいました。式典が始まる前によくあるのは、「記念演奏」です。この日は、ワーグナー作曲「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲でした。クラシックファンにとっては、耳なじみの曲ですね。CMでも使われた曲であるようです。学内のオーケストラの演奏、演奏者が同じ大学の学生というのが、やはり愛校心を育むのによいと思いました。演奏の巧拙については、アマチュアレベルで言っても仕方ないでしょう。

私も、このように入学式の際に男声合唱団の一員として演奏させていただいたこともあるので、思い出深くもありました。私の出身校である中央大学ですと、入学式の記念演奏は、オーケストラとともに男声合唱団がさせていただいていました。中央大学が、英吉利法律学校が前身だということで、イギリスの作曲家エルガーの代表作である「威風堂々」を演奏しました。新入生の時は、これを聴いて、男声合唱に入ろうとは思っていなかったのですが、体験入部に行った時の楽しさと男声合唱のハーモニーの妙に魅了されてしまって、男声合唱部(グリークラブ)に入部することにしたのです。それ以降の3年間恒例の行事のように、「威風堂々」をともに歌ってきました。それも良い思い出ですが、早いもので38年経ってしまいました。最近、中央大学の入学式の模様をYouTubeで見たのですが、昨年もなお「威風堂々」が記念演奏されていました。ただ、そこに「私の青春の1ページであった」グリークラブはありませんでした。続く、続けることの難しさを感じさせられます。グリークラブは、10数年前から、部員の極端な減少に悩み、とうとうコロナに最後のトドメをさされたという感じで、昨年廃部が決定してしまいました。

記念演奏のあと、総長が大学の歴史、大学生として学んでほしいこと、やってほしいことなどご教示いただけました。自身の大学生活を振り返り、充実したいろんなことができた中身の濃い大学生時代だったなあと感じました。大学時代の友人からよく学んだり、グリークラブに入っていたことから、様々な学び、失敗があってそこから学んできたなあというのも思い起こしました。ご来賓には、ノーベル賞受賞された野依良治さんからお祝いの言葉をいただけるなど、名古屋大学の偉大な先人たちに圧倒される思いもしました。新入生として聴くのと、親になってから大学を出てから聴く姿勢では全く違うなあと感じつつ、じっくり拝聴しました。

入学式が終了したのち、「入学式」の看板前で長蛇の列ができていました。新入生に交じって、部活サークルの勧誘をする先輩たちの姿に、これは変わっていないなあと感じさせられました。ところが、私の大学入学式に親が同伴している人はいなかったように思うのですが、今時はかなりの割合でいるようです。多くは、親と新入生で記念撮影をしていました。本当に、式が終わって開放感があるのか、みんな(親も先輩学生たちも)本当に良い笑顔です。この大学に来られてよかったという雰囲気が充満していました。

「勇気ある知識人」になるためには、海外に目を向けてということも多く含まれるのでしょうか。「海外留学」を何度も勧めていました。コロナも明けて、海外留学がより盛んになるということです。確かに、若い思考が柔軟なうちから、海外に出て、「日本以外」の文化に慣れておくということも「国際人」になるには必要なことだろうなあと思う反面、金銭的なことが頭をよぎります。

今日の株式市場は、また一段と株安が進んでいます。これは、きっと「トランプ関税」の影響だろうなと思うのです。より世界の経済が日本に与える影響は大きくなる今、「世界で起きている事」に関心をもつことの重要性は増すばかりでしょう。