今年の漢字は、「金」であると発表されました。
なあんだ、またかと思わされました。
「今年の漢字」は、毎年アンケートのようなもので決められるようです。
それならば納得のいく結果であると思います。
やはり大多数の人が「金」のことを好きなんだと。
私だったら、「無」という字が今年の漢字にふさわしいと思いました。
五輪の「無観客」での開催。無観客の中に響く選手たちの声、
無観客の中響く球音。
無観客の中でも、テレビを通して観客がいることを意識しながら熱く戦う選手たち。
そして、コロナ感染拡大を防ぎために、断腸の思いで「無観客」に踏み切った主催者の気持ち。本当に、無観客は辛かったのではないでしょうか、しかし「五輪」開催という国際公約を守ったわが国を誇らしいと思います。
さて、「金」というと、思い出深いことが。
あるお客様にオリンピックイヤーで『今年の御社の業績は金メダルですね』と評価させていただいた時、大変その表現が社長はお気に召され喜ばれ、その後の決算報告会の度によくその話をされたことを思い出します。
気が利いたことを言えた嬉しさと、それを率直に喜んでいただけるお客様。大変良い関係であるなあと思います。今でもそのお客様の喜ばれる姿を思い出すと、ほっこりさせられます。時に言葉は、人に喜びを与えます。年末になるとベートーヴェンの第九合唱付きが数多く演奏されます。「言葉」によって救われ、励まされ全世界が、歓喜に包まれることを祈念して私の今年最後のコラムといたします。
代表社員 国枝宗徳