私の出身高校は、大垣東高等学校です。最終学歴ではありませんけれど、息子二人も同じ高校を卒業していて、息子在学中にもたびたび大垣東高校の中に立ち入る機会もあり、自身の思い出の1ページとしてさらに深く刻まれた気がします。今まで同窓会などには行きたいと思わなかったのです。揖斐川町から大垣市というそれなりの都市に毎日通学した3年間。その当時としては、勉強をずっとさせられた、テストに追われた3年間であったような。不得意科目の理数に苦しめられ、いじめを受けたり、明るくもない高校時代だったことを思い出すと。そして、私は東京にある私立大学希望なのに、公立進学校あるあるで、「国公立大学至上主義」であったり。吹奏楽やりたかったのに、かなわなかったりと「もやもや」の3年間というのが当時の私の心境であったように思っていました。
しかし、東高生の親として、育友会(PTAのような組織)の役員として活動させていただいた1年半程度を振り返ると、成熟した良い高校になったなあという思いもしたものです。私の高校時代、こんなに笑顔が多かっただろうか、賑やかだったのだろうか?という気持ちにもなりました。当時よりもトイレもきれいになり、エアコンも取り付けられて、着実に学習環境は良くなりました。これも、生徒、両親、先生方が三位一体で取り組み、そこに行政支援が受けられている賜物であると感謝しなければならないと思いました。
育友会の役員在籍時には、大病しての長期入院の際に、同時期に役員さんからは、お見舞いに来ていただき嬉しかったこともありました。息子2人の3年生の時の担任には、個別面談の際にお会いさせて頂いたりと、何かと交流もありました。そして母校が創立50周年をまもなく迎えることも知っていました。そんな折、卒業生の名簿作りがあるのでと「協賛広告」を事務所から出させていただいたくこともありました。名簿も購入しました。ということで、「50周年祝賀会」には、「行ってみよう」という気持ちにさせられました。
11月11日が、その祝賀会の日でした。その当日、若干の緊張と不安の気持ちを抱きながら出席しました。息子たちに行かないかと声をかけたのですが、若くて卒業したばかりだとピンとこないのでしょう、「行かない」という返事が即座にかえってきました。まあ、仕方ないよな、自分でも20歳代の時は全く行く気しなかったしと思いました。「子どもは、昔自分がしていたことを繰り返しやる」、自らの鏡にもなりうると常日頃から感じます。
実際に会場につき着席するとすでに先に着席していた女性がいました。あいさつし、自己紹介をしあうと、「へえ、あの〇〇さんなんか」と。今は、揖斐郡に住んでいるのだとか。共通の知り合いを探しつつ、その人たちの話題や教えていただいた先生についての話をします。それにしても、熱心に聞いてくれるなあと感じながら、在学中はほぼ話すことがなかったのに不思議な感覚でした。会が開始される直前になっても、卒業年ごとにテーブル分けされていたテーブルに同期はわずかに私とその女性だけ?と驚きました。そんなに少ないとは、まさかでした。結局、もう一人男性で出席者はいて、かろうじて3人。その同期も、在学中話したか?目立ってないよね?と言い合うほど知らない存在でした。
他にも、以前育友会でお世話になった校長先生や、懐かしい同じ部活の先輩(女性の3人組)にも再会し(先輩が覚えてくれていました)、長男の高3の時の担任の先生にもお声をかけていただいたりと、大変うれしく感じ、ずっと興奮状態でした。今までに味わったことがない感覚で、大垣東高校での出会いって、意外にも自分の人生に良い影響を与えてくれたのだなあと感じさせられました。意外にも、数多くの人と出会いおしゃべりをした高校時代だったのだなあと。そして、皆でひしめきながらの記念撮影と東高校の校歌を数多くの参加者とともに斉唱できたのは、思い出になることでした。「朝の陽に輝く嶺の伊吹山」、ピアノ伴奏なしでも力強く歌唱されました。
高校の時にほぼ話したことのない3人であったのに、祝賀会が終わってからも、まだ話したりないということで、大垣駅前に移動して、二次会へ。私は、途中で帰らせていただいたのですが、いい余韻がずっと残って、また近く会おうということで合意。「東高50年」がつないでくれたご縁、大切にはぐくみたいと思いました。
50年には、この数年で他にも縁がありました。税理士会大垣支部50周年とわが事務所の創業からの50周年ですね。先の2つについては、まさに当事者として関わりました。しかし、今回のは、お誘いいただいて、試しに出かけようというゲスト的な立場でした。企画された皆さんに感謝です。
ちなみに大垣東高の正面玄関前に植えられた樹木もけやき(育友会役員の際も気が付かなかった)ということで、学校の木も「けやき」だそうでした。わが事務所の目立つところにも「けやき」を植えられたらいいのだけどなあ。