コラム

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自民党総裁選、高市氏の総裁選出に思うこと
一年前の石破総裁選出の時から、違和感だらけであった自民党の体質。ようやく、「民の声」を聴く気になったのかとほっと胸をなでおろした土曜の高市総裁の誕生劇であったと思います。政治が、われわれ庶民の痛切な叫びを無視して、違う方向に行っているというのを感じたことが、衆議院、都議選、参議院の与党大敗につながったのではないでしょうか。国民民主党と与党が合意した二つの事項、ガソリンの暫定税率廃止をすること、年収の壁を178万円をめざして引き上げること、という約束事があまりに、粗末に扱われ、約束を果たさない自民党に堪忍袋の緒が切れた有権者は多いのではないでしょうか。約束事を守らない、言ったことが次から次に変わる石破首相の政治姿勢に、政治を変えてほしいという思いが爆発した結果ではないかと思えます。中には、いまだに石破さんは悪くない、自民党の体質が悪かったという人もいるでしょうけれど、私は、石破氏の国会答弁はあまりに冷たく、誰のための政治をしているのか分からない態度であったようだと感じました。 一方の高市氏、初の女性総裁ということで注目を集めていますが、愛する日本、日本の国土を守り、今まで日本を形づくって来た先人への感謝すると感じられる唯一の候補者であったと思います。もう一度「日本を高い位置」に押し上げてくれる首相になってくれる人物だと思えます。自民党内の選挙で決まった高市氏。全党員の4割もの支持と圧倒的でしたので、高市さんの下で一致結束して、この日本が置かれている難局に対峙していただけたらと思います。おそらく総理大臣になられるでしょう。サッチャー英首相のような「鉄の女」であってほしいですね。自分の「節」を曲げずに、妥協なく、自民党の、日本を「洗濯しなおしてください」。期待しております。 高市氏、とてもタフなようですで、ワークライフバランスなど捨てていいっていう覚悟を持たれているようです。倒れない程度に頼みます。株式市場は、高市総裁歓迎ムードのようで、大幅に株価が上がりました。やはり、民の節約志向を崩すには、減税による懐をあたためる政策でしょう。積極的な財政、金融政策をうたった安倍氏の後継としても期待しています。あの人気実力ともにあった安倍さんの後継なんですから。日本をもう一度輝く国にしてくれると信じたいです。 さて、高市さんの政策を推進するためには、内閣支持率を高く保つことでしょう。そして、高市さんを貶めるような風評には、耳を貸さないことでしょう。日本を良い国へ!党派、主義主張を超えて向かっていくことを願いたいですね。
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「あんぱん」も見納めかあ
この半年、ずっと連続テレビ小説「あんぱん」を見続けました。飽きもせず、ずっと見ていられました。 名セリフのオンパレードでセリフに心打たれたことの何度あっただろうか。人が発する「言葉」の重要さ、とともにそのセリフを発する際の表情、声色なども重要な要素であると思わされます。そう考えると、やはり登場する姪俳優陣の演技の重要性は、非常に高いと思いました。 登場人物として、主役2人。やないたかし役の北村匠海さん、その妻である暢(のぶ)役の今田美桜さんには、心からの大拍手だなあと。アンパンマンを生み出したたかしさんを支え切っている暢ちゃん。うーん、やっぱり今田さんの明るく快活な笑顔、活発に走り回る姿がこのドラマの華なのかもしれません。このドラマを見ると、一日元気が出るなあと感じさせてくれる、そんな今田さんの演技に、心躍らされる思いがしました。たかし役の北村さん。イケメン俳優として、確固たる地位を築いていると思うのですが、若干地味な感じのキャラクターでしたね。その分、暢ちゃんが引き立っていたのかもしれません。 数多くのキャラクターが登場するので、全部を評するのはしませんけど、印象に残ったのは、パンを焼く阿部サダヲさん演じる「やむおんちゃん」は、とてもコミカルな役。彼が焼くあんぱん食べてみたいと思わせてくれました。アンパンマンのジャムおじさんのモデルみたいですね。「あんぱん」、25年上半期にはよく売れたのではないでしょうか。若手俳優高橋文哉さん演じるたかしの親友「けんちゃん」も、好きなキャラクターです。たかしとの出会いもまた強烈なインパクトでしたが、暢ちゃんの妹妻メイ子との喫茶店での愛を確かめ合うシーンが、うーん良かった、胸キュンでした。時折出てくるたかしさんのお母さん役松嶋菜々子さん。やっぱりきれいで、貴婦人。存在感があるなあ、マイペースで、たかしさんを愛しているのだけれど、すれ違う親子感が、このドラマに一つの香辛料を交えているかのような印象を与えてくれます。そして妻夫木聡演じる八木さん。どこまでも、陰ながらにたかしの後援者となってくれるが、どことなく冷めたように見える存在として描かれています。やはり妻夫木さんの存在感もとてつもなく大きく感じます。再登場の際の喜びが、私の中では非常に大きかったんです。かっこいいおじさんになられたなあと思わされます。 登場人物は、ドラマの進行とともに年齢を重ねていくのですが、同じ人が演じているんですよね。その老けメイクも楽しく見させていただきました。ずいぶんと白髪が増えてとか、動きがゆっくりしてきたとか、そのあたりも気にしながら作られているのでしょう。やはり、年を取っていくリアル感を出す、時間の流れを出さないとということでしょう。 連続テレビ小説というと、付き物なのが「挿入歌」ですね。今回の音楽は、ラッドウィンプスが演奏していますが、賛否分かれる感じはしますが、私は「君の名は。」の時からのファンで、音楽の疾走感と、野田洋次郎さんの透明感ある歌声が好きです。現代的な感じがして良いではないですか。 いずれにせよ、「逆転しない正義」を求め続けて、歩み続けた「たかしさん」と「暢ちゃん」の物語である「あんぱん」も終着駅に着こうとしています。ですが、「それゆけ!アンパンマン」という作品、マーチに、ドラマ「あんぱん」でたびたび出てくる土佐ことば「はちきん」「たまるかあ」は、残ってほしいなあと思いました。
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ベートーヴェンの偉大さを味わう9月21日「皇帝」「田園」
朝の気温も低くなってきて、夏が終わったのを実感させてくれるようになってきました。 昔から、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、本当にその通りだと思います。 私が、脳卒中で入院した日が9月9日。まだ暑かったということが思い出されます。あれから6年経ちます。 昨年までは、MRIで脳の検査を毎年受けていたのですが、今年からは検査を受けなくなりました。毎年1度の行事のようなものであったのですが、脳神経外科の先生から、検査はどちらでもいいよと言われたので、今年は、7年ぶりに脳の検査をしない年になりました。 とはいっても、一度麻痺した手足は、元通りになるのは困難なのでしょう。両手でキーボードをたたくことができず、ゆっくりとしたペースでしか文字入力ができない状態です。これが、一番業務上で支障が大きいことかもしれません。あとは、本のページをめくることでしょうか。左手が使えないのは、日常生活で不便さを大いに感じることです。足は、なんとか歩行はできますので、電車に乗る、バスに乗る、車の運転は、気を付けつつできています。 暑い夏を過ぎて、行楽シーズンということで、「足」を使うシーンも増えてきました。 9月21日は、サラマンカホールでの演奏会を聴いてきました。「オーケストラアンサンブル金沢」の岐阜での演奏会です。最近は、チケットが完売となる公演が増えてきたように思います。サラマンカホールは、わずかに700席程度のホールなのだからでしょう。この日も、当日券はなし。日曜の午後を、ベートーヴェンの人気曲で優雅にひとときをと思われるご婦人方がたくさん詰めかけていたように思います。残念ながら、若い人は少なく、入場者の平均年齢は70歳くらいではないかと思われます。 全席指定席であるのに、長蛇の列。アトリウム空間で、雨風は防げるのだけど、なぜこんなに行列なのかと思っていたら、開演前に弦楽四重奏のロビーコンサートが開催されるからだったのでしょう。入場するとすぐに、コンサートが始まりました。天井の高いスペースで聴く弦楽四重奏、ロビーのカーペットの雰囲気も合わせて、すごく優雅な気分になれて良いものです。 さて、今回の席は、真ん中よりやや上方の左通路側席。左端の席でも、ステージはよく見えます。さほど、角度があるようには思いませんでした。小ぢんまりとしたホールならではでしょう。8月に行った演奏会は、ステージに200人くらいいるのではというくらいでしたが、今回のオーケストラは、40人ほどと小型の管弦楽団。 オーケストラ・アンサンブル金沢、名前の通り、金沢を本拠地にしたオーケストラではあるものの、金沢の都市規模、市場規模を考えると、遠征も増やすべきということでしょう。名古屋で、毎年のように演奏会を開催しています。今回は、岐阜市のサラマンカホールに来てくれました。以前、名古屋でこのオーケストラを聴いたことはあったのですが、弦楽器の編成が小さいので、弦楽器の迫力不足をたびたび感じました。それは、個性として受け入れるべきかもしれませんね。 この日のベートーヴェンのピアノ協奏曲「皇帝」、「田園」交響曲は、いずれも、大音響で、鳴らす曲ではないので、「サラマンカ」に相性が良かったようにも思えます。ソロのトム・ボローさんは、若き長身のピアニスト。初来日でしたかね、流れるような美しいピアノの音色。弱音での繊細さが非常に美しく、歌いたくなるようなピアノの調べを堪能できたと思いました。田園は、木管楽器群の柔らかな音色に心を奪われるものであったし、指揮の広上淳一氏の踊るような指揮も曲調にフィットしていたように感じます。歌心のある極めて流れるような美しさをたたえたもので、音によって「自然」の美しさ、人間の心情を表現したベートーヴェンの傑作を楽しめました。それにしても、ベートーヴェンの紡ぐメロディは、耳になじみ、力強く、勇ましく、勇気づけられ、時に気持ちを癒してくれるものだなあと感じさせてくれました。 音楽は、だれでも共感しやすいものですね。これから「芸術の秋」、耳から入る「美」、目から入る「美」、口から入る「美」を楽しめる季節になってきたことを喜びたいものです。
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いつまで働くのか?退職時期は?
8月28日は、私の誕生日です。4週間前から57歳になりました。一昔前のサラリーマンであれば、60歳が定年ということでした。その年齢まで、あと3年、ということは、高校時代と同じ長さということです。3年などあっという間に過ぎてしまいますね。ただ、最近は、定年が65歳にまで延長されたり、年金も65歳からもらうのが普通という時代になってきましたから、いったん退職しても、まだ働き続ける方が多いように思います。私どものお客様でも60歳で仕事をやめられる方は、ごくわずか5%あるかどうかです。 もちろん、私は60歳で退職するわけにはいきません。私どもを頼っていただけるお客様の期待に応えなければなりません。後継者にこの事務所をうまく引き継いで、後継がうまく事務所を軌道に乗せることができるようになってから、退くべきだと思っています。そうなると、早くても70歳かなあと思っています。 最近は、М&Aによって、会社を譲って会社経営より身を引くという選択肢も加わってきました。全く廃業してしまうよりも、「取引先」「得意先」「従業員」「会社名」の維持を考えれば、多くの方々にメリットのある方法ではないかと思われます。 当事務所では、経営から身を引きたいのだが、単に廃業ということではなく、経営をうまく引き継いでくれる第三者に事業を譲っていこうと考えられた経営者様にお役に立ちたいと、日本М&Aセンターなどと提携して、事業承継を考えておられる経営者様のニーズにお応えできる体制をとっています。 私たち、寿命は有限です。どなたも、精力的な動きが、できなくなってくるときが、必ず訪れます。今やっている事業をどのように、継続させるのか、いつまで自分が仕事を続けられるか、どのように後継にバトンタッチするかは必ず考えていかなければならないでしょう。 私の場合は、税理士事務所の創業者国枝隆から、私が小学校高学年の時から、この事務所を「引き継いでほしい」と言われてきました。また、私の息子は、将来的には私の事務所を「引き継ぎたい」と言ってくれています。確かに、親子で事業を承継するパターンが一番多いと思います。とは言っても、親子で承継して、すべてが大成功になるとは限らないのです。社会的な変化によって、事業が社会のニーズがなくなったり、法律の変化、労働市場の変化によって、今まで通りの事業をやっていては、事業の発展は見込めなくなっています。 経営者は、孤独なものとよく言われます。そこに「第三者の目」を入れてみてはどうでしょうか。客観的な視点から事業承継をアドバイスしてくれる存在を見つけられてはどうでしょうか。そんな時、「税理士事務所」をアドバイスできる存在として、活用することも考えてはいかがでしょうか。
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朝ドラ「あんぱん」半年にわたり見続けた!
まだ暑い日が続いていますが、季節は着実に移り行くもので「秋」らしさも垣間見られる昨今となってきました。 自然豊かな当地ならではというと「とんぼ」の大群、秋の虫の音でしょうか。日に日に日差しのまぶしさを感じるのは、日が徐々に傾いてきたことに影響されるものでしょう。日の出も少しずつ遅くなり、日没も早くなっていくことからも感じ取れます。そして、秋というと好きなフルーツが多く店先に並んでくる季節ですね。 10月になると一つの季節の転換点と感じるのですが、それは「NHKの連続テレビ小説」が新しいものに置き換わるということではないでしょうか。3月31日から始まった「連続テレビ小説・あんぱん」も最終盤を迎えつつありますね。アンパンマンを作った作者やなせたかしさんとその妻である暢さんの一生をたどる物語ということで、人生で初めて朝ドラを見続けています。 なぜ、見ようと思ったのかですが、私が2011年以来所属している「倫理法人会」の「県の行事のお開き」の際に、「アンパンマンのマーチ」を一緒に肩を組みながら歌ったからです(最近は不参加であるので、実施されているかわかりませんが)。もちろん、歌詞を覚えている人は、少数派でしょうから、歌詞を書いた紙が配られます。そこに書かれた歌詞で、一番大事だなと思わされるところは、最初に出てくる「そうだ、うれしいんだ いきるよろこび」という一文、「なんのために生まれてなにをしていきるのかわからないなんて そんなのはいやだ」というところでした。「アンパンマン」、誰もがきっと知っているキャラクターでしょう。幼児向けアニメの主人公ということで、軽く見ていましたが、実は成人にも刺さる言葉がわかりやすく散りばめられた歌詞なのだと感じました。 その国民的に有名なキャラクター「アンパンマン」を生み出したやなせたかしさんとその妻のお話ということで、興味を惹かれました。 やなせたかしさんの波乱万丈に満ち溢れた生涯。本当に、若いころは苦労に苦労を重ねられたのだなあと共感させられました。奥さんのぶさんとの出会いと、少年期の思い出については、実話とフィクションが混じっているのかもしれませんが、本当にコミカルで笑わせてくれると思う面も。そして、青年期以降ののぶさんとの距離が離れたり、近くになったりで、もやもや感。ようやくのたかしの告白シーンが、待ってましたという感じで。 そう、あんぱんまんの登場も、同じくゆっくりなのですね。漫画家として名前が世に知れ渡るまでのやなせたかしさんの我慢強さにも感銘させられます。自分の才能をいかに世に役に立てられるか、それは「漫画」だけに限られないと。「作詞家」「舞台芸術家」「デザイナー」など、多様な才能を発揮されていたのですね。童謡「手のひらを太陽に」の作詞がやなせさんというのは、初めて知らされました。作曲いずみたくさんとともに、生きていることの素晴らしさを歌った名曲ですね。 毎日15分を5日25サイクルの連続テレビ小説、初めて最初から最後まで見終わることができそうです。朝の忙しい中見ていられるのは、幸せなことでしょう。私の場合は、通勤時間がほとんどないので、それができるのでしょう。今となっては、見逃し配信をNHK+でやっていて、1週間をまるまる一気に見られます。また、土曜だとBSで1週間分を全部見せてくれます。でも、これは15分づつ見ていくのがいいように思います。15分がおわりどんな展開になっていくのか、想像しながら1日を過ごすというのも楽しみの一つであるなあと。朝のひと時、わずかな時間をテレビに集中して、「気分をさわやかに、元気に」出勤してほしいなという番組制作者の思いが感じられるドラマ作りが良いと思わされています。 NHKの受信料については、いろいろと賛否が言われていますが、さすがに高視聴率の「大河ドラマ」「連続テレビ小説」については、伝統の力なのでしょうか、質が素晴らしく見ごたえがあると思います。
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県岐商の甲子園ベスト4、おめでとう!感動ありがとう!
9月になってもいつまでも暑いのですが、私にとっても、夏の暑い思い出として、いまだに、県立岐阜商業の夏の甲子園ベスト4進出に関する記憶が消えていきません。今年の夏の甲子園の話題の中心は、県岐商でした。いっきに全国的に岐阜県に対して好感を持っていただける人が増えたのではないかと思えます。そのくらい、さわやかで若々しく清々しい話題を提供してくれたのではないかと思えます。本当に、県岐商の関係者に感謝の念でいっぱいになります。甲子園で実際にプレイする選手ばかりでなく、応援のリーダーたち、現地に応援に行った方々、多くの方々によって盛り上がった出来事であったように思います。プロ野球であれば、中日ファン以外にも巨人、阪神などのファンも多くいるから、みんなで盛り上がるというのはかないません。しかし、岐阜県代表の岐阜商業であれば、他のチームを県岐商よりも応援するというのはありえないので、周りのみんなが県岐商の応援団でしたね。岐阜県人としては、皆が誇りに思える県岐商のベスト4入りではなかったでしょうか。地元岐阜新聞は、1面で大きくベスト4入りを報道していました。さらには、県岐商の戦いぶりを振り返る特集記事を出していました(8月27日朝刊見開き2ページ)。私どもも、「感動ありがとう」ということで、協賛して名称を掲載させていただきました。 当事務所には、岐阜商業の出身者が、2名。過去在籍者には2名と少なからぬ関係があります。同校が、簿記に力を入れていて、有能で有益な会計人を輩出していることも知られています。私の身内でも、80歳の母は、最終学歴は「岐阜商業」。ということもあって、私がまだ子供のころ、甲子園行きの応援バスに乗せていってもらったことがあります。野球の伝統校なので、同野球部出身のOBが、数多く少年野球の監督をやっています。私の子供のチームの監督も同校野球部の出身者でした。同校野球部出身でプロ野球選手として活躍されたお亡くなりになられた高木守道さん、前原博之さんは、揖斐川町まで野球を指導に来てくれた方々です。 そんなふうに、OBがしっかりと地元岐阜に根を張って活躍していることもまた、同校が多くの優秀な人材を集められる要因なのかもしれません。数多くの企業広告の集まる同窓会会報誌の厚みが、同校の愛校心の強さ、団結力を示しているのではないでしょうか。岐阜の野球の中心にいるのは、昔も今も「県立岐阜商業」というのがすごいことだなあと思えます。 また、私は岐阜市の自然の美しさを称える同校の校歌も好きです。今回は、4度も勝利のたびに流される校歌を耳にして喜びをかみしめることができたのが良かったです。「緑滴る金華山、水清冽の長良川」、忠節橋に立って東の方を見るとまさに、この自然風景が目に入ってきます。通学された方は、この自然風景が目に沁みいっているかもしれません。
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戦後80年にあたりブリテン作曲「戦争レクイエム」を聴く
8月10日というと広島、長崎に原爆が投下された直後です。その日に兵庫県西宮にある兵庫県立芸術文化センターでの演奏会を聴きました。戦後80年だけでなく、西宮で言えば、「阪神淡路大震災」からもまた30年、さらにこの演奏会は、文化センターができて20年という節目の記念公演でもあったようでした。 演奏曲目は、イギリスの作曲家ブリテンによる「戦争レクイエム」一曲。一曲ですが、演奏時間が80分程度にもなる大曲です。途中で休憩はありません!ということで、開演前に用をきっちりと済ませて、しっかりとしたプログラムを眺めて、開演を待ちました。この会場は、3度目ですが、本当に雰囲気のいい会場です。3種類の大きさのあるホールがある非常に立派な施設で、好感が持てます。阪急電鉄西宮北口から、屋根のある回廊を通って約2分という便利な場所にあるのが素晴らしいです。午後3時開演という時間設定もいいですね。帰りが遅くなりすぎないのでありがたい設定です。プログラムの表紙が、なんともかわいらしい淡いいろがついた絵が載っていて、大切にとっておきたくなります。プログラムの曲目の解説、作曲家ブリテンの交友関係なども詳しく掲載してあり、非常に好印象です。さらに、文字が大きめで見やすい。入場者の平均年齢はきっと60歳は優に超えているでしょうから、優しい配慮だなあと思わされます。 そして、演奏前に指揮者のプレトークということで、曲を解説していただけました。有名な指揮者、佐渡裕音楽監督が、開設されるので、しっかり聴かせていただきました。佐渡さんの師匠バーンスタインのウエストサイドストーリーの音楽を引き合いに出して、冒頭の不安定、不穏な音作りを解説していました。ブリテンは、反戦平和主義者ということで、「レクイエム」は通常、ラテン語によるミサ典礼文を歌唱するだけなのですが、「戦争レクイエム」だと、途中で、英語の詩がバリトン、テノールによって歌われるという大変大がかりなものです。管弦楽の編成も大規模で、3群に分かれているという説明でした。一群は、フルオーケストラに、混声四部合唱、ソプラノ歌手。二群には、小編成の室内管弦楽団および、バリトン歌手、テノール歌手。三群は、天井から降ってくるような児童合唱に、オルガン。舞台上の指揮者、中央のメインに佐渡さん、向かって左方に配置された室内管弦楽は、別に指揮者がいます。こんな配置を見たのは、私は初めてだなあ。 この演奏会は、8月8日から10日までの3日間同じ演目で、3公演があって、いずれも満席であったようでした。これほど大勢の人が舞台に乗っているのも珍しいですからね。そもそも、これほどの大曲は演奏されないめったに聴けない曲ですから。 今回は、最前列で聴きましたので、頭を左に右に動かさないといけないのは辛かったですが、管弦楽、合唱の大迫力の音、そして、奏者や聴衆の独特の緊迫感、緊張感が味わえました。合唱は、オーディションで選抜された市民だと思うのですが、気迫が伝わってきました。また、児童合唱のが天の天使の声にも聴こえる美しい和声を響かせ、子どもの無垢さを伝えているようでした。これに対して、金管の強烈なフォルテは、砲弾が発射されるかのような感覚、木管の気が狂ったかのような音形は、人間の心の乱れを表しているのだろうかとか想像しつつ、戦争で無数の命が失われたことを、心に刻み、戦死者を悼む気持ちを持ちつつ聴かせていただきました。 戦争で人類が殺しあわない世界を作りたいという思いは誰しも持つものでしょうが、なぜいつまでも実現しないのだろうか。戦争のない世界の実現を、大戦から80年を機会にして、より強く考えていきたいものですね。
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「池田温泉」赤字どうする問題、さらなる難題が…に関する私見
揖斐川町のお隣り、同じ揖斐郡池田町で、騒動がまたもや起こってしまった。 昨年は、前町長のセクハラ騒動、汚職などによって、新町長が誕生したばかりであったのに。 名湯「池田温泉」が赤字であり、経営の立て直しを迫られているとのことである。民間からアイディアを募っておられたのは良いと思うのです。ただし、民間(市民)からの指摘にもあったように、意見を募ってもできない理由を並べてやらないというのが目に見えているといいう声もあって、「あーそうだなあ」と思わずうなってしまう。そうです、意見を募っても、それを生かさなければだめですよね。池田温泉再建クラウドファンディングとかやるようですが、再建の具体的なプランを拝見したところ、希望を持てるものとは、到底思えないのです。休日を100円アップして800円にする。最近500円から700円にあげたばかりですが。池田町民に対する無料券を廃止して、割引券に変更する。送迎バス路線は廃止すると。サービス悪化ばかりが目に付いてしまいます。 さらに追い打ちをかけるかのように、突然の新館に入居していた飲食店、旅館の閉鎖という出来事がありました。あろうことか、池田町への延滞している賃借料も踏み倒すかのように夜逃げしたとの新聞記事。泣き面に蜂とはまさにこのことではないかと思わされました。この記事が出て以来、なんだか池田温泉への足が遠のいてしまいました。延滞している賃借料も100万円を超えるということであり、弁護士に賃借している場所の動産を管理させ、中に入れないということで、池田町としてはどうもならないようです。私どもも、不動産賃貸をやっているのですが、賃貸料が、期日で払ってもらえないという状況には、何度も陥りました。そのたびに、電話をかけて督促するんです。危険だと思えば、こちらの懐が痛む可能性がありますから、必死です。一方で、池田町の職員は、自らの懐は痛まないと思うから、のんびりしているのではないですかね。滞納があろうが、さっと督促しないのは、なぜなのかという思いです。さらに、夜逃げした業者、旅館には宿泊したことはないですが、飲食店は何度か利用させていただいていました。私はゆったりしていて、メニューも豊富、そこそこおいしいと思っていましたが、「産地偽装」していたり、「温泉偽装」していたのですね。そして、客の入りが悪いのを、池田町の温泉施設のせいだと言っていたとか。池田温泉再建の声の中で、その業者の評判は、すこぶる悪かったですから。1階から2階へとわざわざ上がっていきたいと思えないのですかね。温泉らしさ、ごろんとできるカジュアルさが欠けていたからかもしれませんね。 私の意見では、池田温泉の湯は非常に良い、名湯であると、これは、まぎれもない事実であると思うのです。しかし、他の温浴施設と比べてみたら、あまりに貧弱と言わざるを得ないのです。ぬくい温泉、キャッシュレス非対応について批判したのですが、、駐車場は広くて、ロッカーの数も多く、洗い場の数も多く新しい。しかも、ドライサウナ、スチームサウナまである。さらに、岩盤浴のためのタオル、館内着も借りられて、平日は80円の差。まだある、ゆったりと漫画を読めるスペースがあって、1日中でも暇つぶしができる。同じフロアにレストランもあって、入りやすい。コロナの湯もしかり、やや高くなったものの、広いロッカースペースで、畳スペースで、寝転んで待つこともできる。やや距離がある湯の城も、湯船の種類が豊富、露天風呂も寝転びの湯があったりして、待合スペースも広め。こういう施設的なところに池田温泉は金を出せないのであるならば、少なくともロッカールームは、肌が触れ合うほどの狭さは何とかしていただきたいと思います。駐車場からのアクセスも問題なので、新館と本館は、統合した方が良いでしょう。私の感覚では、値上げだけでは、お客さん離れるのではと思います。湯の質だけで、お客さんは来てくれないと思いますが、いかがでしょう。もっと、近隣のライバル温浴施設を研究していただきたいと思います。池田にしかないのが、「名湯」だけでは、来てもらえない。もっと「自然感」「眺望」が生かせるとよいと思えます。いかがでしょうか。