コラム

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戦後80年にあたりブリテン作曲「戦争レクイエム」を聴く
8月10日というと広島、長崎に原爆が投下された直後です。その日に兵庫県西宮にある兵庫県立芸術文化センターでの演奏会を聴きました。戦後80年だけでなく、西宮で言えば、「阪神淡路大震災」からもまた30年、さらにこの演奏会は、文化センターができて20年という節目の記念公演でもあったようでした。 演奏曲目は、イギリスの作曲家ブリテンによる「戦争レクイエム」一曲。一曲ですが、演奏時間が80分程度にもなる大曲です。途中で休憩はありません!ということで、開演前に用をきっちりと済ませて、しっかりとしたプログラムを眺めて、開演を待ちました。この会場は、3度目ですが、本当に雰囲気のいい会場です。3種類の大きさのあるホールがある非常に立派な施設で、好感が持てます。阪急電鉄西宮北口から、屋根のある回廊を通って約2分という便利な場所にあるのが素晴らしいです。午後3時開演という時間設定もいいですね。帰りが遅くなりすぎないのでありがたい設定です。プログラムの表紙が、なんともかわいらしい淡いいろがついた絵が載っていて、大切にとっておきたくなります。プログラムの曲目の解説、作曲家ブリテンの交友関係なども詳しく掲載してあり、非常に好印象です。さらに、文字が大きめで見やすい。入場者の平均年齢はきっと60歳は優に超えているでしょうから、優しい配慮だなあと思わされます。 そして、演奏前に指揮者のプレトークということで、曲を解説していただけました。有名な指揮者、佐渡裕音楽監督が、開設されるので、しっかり聴かせていただきました。佐渡さんの師匠バーンスタインのウエストサイドストーリーの音楽を引き合いに出して、冒頭の不安定、不穏な音作りを解説していました。ブリテンは、反戦平和主義者ということで、「レクイエム」は通常、ラテン語によるミサ典礼文を歌唱するだけなのですが、「戦争レクイエム」だと、途中で、英語の詩がバリトン、テノールによって歌われるという大変大がかりなものです。管弦楽の編成も大規模で、3群に分かれているという説明でした。一群は、フルオーケストラに、混声四部合唱、ソプラノ歌手。二群には、小編成の室内管弦楽団および、バリトン歌手、テノール歌手。三群は、天井から降ってくるような児童合唱に、オルガン。舞台上の指揮者、中央のメインに佐渡さん、向かって左方に配置された室内管弦楽は、別に指揮者がいます。こんな配置を見たのは、私は初めてだなあ。 この演奏会は、8月8日から10日までの3日間同じ演目で、3公演があって、いずれも満席であったようでした。これほど大勢の人が舞台に乗っているのも珍しいですからね。そもそも、これほどの大曲は演奏されないめったに聴けない曲ですから。 今回は、最前列で聴きましたので、頭を左に右に動かさないといけないのは辛かったですが、管弦楽、合唱の大迫力の音、そして、奏者や聴衆の独特の緊迫感、緊張感が味わえました。合唱は、オーディションで選抜された市民だと思うのですが、気迫が伝わってきました。また、児童合唱のが天の天使の声にも聴こえる美しい和声を響かせ、子どもの無垢さを伝えているようでした。これに対して、金管の強烈なフォルテは、砲弾が発射されるかのような感覚、木管の気が狂ったかのような音形は、人間の心の乱れを表しているのだろうかとか想像しつつ、戦争で無数の命が失われたことを、心に刻み、戦死者を悼む気持ちを持ちつつ聴かせていただきました。 戦争で人類が殺しあわない世界を作りたいという思いは誰しも持つものでしょうが、なぜいつまでも実現しないのだろうか。戦争のない世界の実現を、大戦から80年を機会にして、より強く考えていきたいものですね。
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「池田温泉」赤字どうする問題、さらなる難題が…に関する私見
揖斐川町のお隣り、同じ揖斐郡池田町で、騒動がまたもや起こってしまった。 昨年は、前町長のセクハラ騒動、汚職などによって、新町長が誕生したばかりであったのに。 名湯「池田温泉」が赤字であり、経営の立て直しを迫られているとのことである。民間からアイディアを募っておられたのは良いと思うのです。ただし、民間(市民)からの指摘にもあったように、意見を募ってもできない理由を並べてやらないというのが目に見えているといいう声もあって、「あーそうだなあ」と思わずうなってしまう。そうです、意見を募っても、それを生かさなければだめですよね。池田温泉再建クラウドファンディングとかやるようですが、再建の具体的なプランを拝見したところ、希望を持てるものとは、到底思えないのです。休日を100円アップして800円にする。最近500円から700円にあげたばかりですが。池田町民に対する無料券を廃止して、割引券に変更する。送迎バス路線は廃止すると。サービス悪化ばかりが目に付いてしまいます。 さらに追い打ちをかけるかのように、突然の新館に入居していた飲食店、旅館の閉鎖という出来事がありました。あろうことか、池田町への延滞している賃借料も踏み倒すかのように夜逃げしたとの新聞記事。泣き面に蜂とはまさにこのことではないかと思わされました。この記事が出て以来、なんだか池田温泉への足が遠のいてしまいました。延滞している賃借料も100万円を超えるということであり、弁護士に賃借している場所の動産を管理させ、中に入れないということで、池田町としてはどうもならないようです。私どもも、不動産賃貸をやっているのですが、賃貸料が、期日で払ってもらえないという状況には、何度も陥りました。そのたびに、電話をかけて督促するんです。危険だと思えば、こちらの懐が痛む可能性がありますから、必死です。一方で、池田町の職員は、自らの懐は痛まないと思うから、のんびりしているのではないですかね。滞納があろうが、さっと督促しないのは、なぜなのかという思いです。さらに、夜逃げした業者、旅館には宿泊したことはないですが、飲食店は何度か利用させていただいていました。私はゆったりしていて、メニューも豊富、そこそこおいしいと思っていましたが、「産地偽装」していたり、「温泉偽装」していたのですね。そして、客の入りが悪いのを、池田町の温泉施設のせいだと言っていたとか。池田温泉再建の声の中で、その業者の評判は、すこぶる悪かったですから。1階から2階へとわざわざ上がっていきたいと思えないのですかね。温泉らしさ、ごろんとできるカジュアルさが欠けていたからかもしれませんね。 私の意見では、池田温泉の湯は非常に良い、名湯であると、これは、まぎれもない事実であると思うのです。しかし、他の温浴施設と比べてみたら、あまりに貧弱と言わざるを得ないのです。ぬくい温泉、キャッシュレス非対応について批判したのですが、、駐車場は広くて、ロッカーの数も多く、洗い場の数も多く新しい。しかも、ドライサウナ、スチームサウナまである。さらに、岩盤浴のためのタオル、館内着も借りられて、平日は80円の差。まだある、ゆったりと漫画を読めるスペースがあって、1日中でも暇つぶしができる。同じフロアにレストランもあって、入りやすい。コロナの湯もしかり、やや高くなったものの、広いロッカースペースで、畳スペースで、寝転んで待つこともできる。やや距離がある湯の城も、湯船の種類が豊富、露天風呂も寝転びの湯があったりして、待合スペースも広め。こういう施設的なところに池田温泉は金を出せないのであるならば、少なくともロッカールームは、肌が触れ合うほどの狭さは何とかしていただきたいと思います。駐車場からのアクセスも問題なので、新館と本館は、統合した方が良いでしょう。私の感覚では、値上げだけでは、お客さん離れるのではと思います。湯の質だけで、お客さんは来てくれないと思いますが、いかがでしょう。もっと、近隣のライバル温浴施設を研究していただきたいと思います。池田にしかないのが、「名湯」だけでは、来てもらえない。もっと「自然感」「眺望」が生かせるとよいと思えます。いかがでしょうか。
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夏真っ盛りに思うこと「酷暑」と「花火大会」
今年の夏もやはり「酷暑」になりました。8月10日から12日までの間の大雨で少し涼しくなったかと思ったら、そのあともまた連日35度が当たり前の毎日です。これだと夏に旅行で出歩くのも敬遠したくなります。毎日のように「熱中症に警戒」とテレビには表示されて、注意を喚起しています。エアコンは、電気代を気にせずにつけて下さいって言われていますが、皆さんはいかがでしょうか。車で外出する時も、昼の盛りに出かけると、車の中がうだるような暑さで、車に乗り込むのも、嫌になるときもありますよね。夜通しでエアコンつけて寝るが当然のようになってしまいました。窓を開けて寝ても辛くなかったのは、私の大学生時代まででした。あの頃は、まだ地下鉄の車内に冷房がなかったり、冷房のない電車もあり、天井から吊り下げられた扇風機がまわっていました。当時、熱中症で倒れたというのは、さほど多く聞かなかったように思うのですけどね。大学当時は、エアコンのないアパートで、扇風機で涼をとっていましたが、とても、そんなことでは厳しい世になってしまったと思います。どこまで、暑くなっていくのか、想像すると怖いことですね。日本の夏は、湿度も高いので、まさにスチームサウナのようなもの、暑さから逃げ出したくなるのも当たり前かもしれません。 8月というと、「花火大会」。夏の風物詩である「花火大会」、良いのですが、これも暑さで変化しつつあります。隣町である大野町の花火大会は、10月に移りました。夏の夜は、暑すぎるからでしょうか。それとも、近隣に花火大会が次々にあるので、避けたかったのでしょうか。大垣で7月26日、揖斐川で8月2日、岐阜で8月9日と三週連続ですからね。揖斐川の花火を非常に近くに見られる我が家では、昨年は自宅玄関先で座ってみました。移動時間なしですが、暑さが続く夜ですので、気持ちよさが鈍ってしまうのです。ということで、自宅の中の二階からガラス越しで、今年の花火は見ました。全方位というわけにはいかないものの、エアコンをつけた涼しい室内で、美しく夜空を彩る花火の競演に、見とれてしまいました。室内だと、音の迫力も減ってしまいますが、部屋を真っ暗にしてしまえば、気持ちよくストレスなく穏やかに見られます。にぎやかに歓声を上げつつ鑑賞する花火も良いのですが、静かに鑑賞する花火でも、心を躍らせてくれるものだと思いました。さて、来年はどのように観ましょうかね。
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参議院選を振り返ると(私の分析感想です)
投票日が、連休中の中日20日に設定されたことから、投票率が低迷しなかったというのは、「現在の政権」に対する憤りが大いに沸きあがっている有権者が少なくはないという証明ではないでしょうか。政治的な無関心でいては、現在の政治では生活を脅かされるのではないのかという有権者の危機感の表れではないかと思わされています。低投票率に一定の歯止めがかかったのは、良いことではあるのですが、東京都で投票率6割ですか。東京都の有権者は、政治的に無関心層が多い割には、跳ね上がった投票率だったと思います。とはいえ、10人中4人も投票に行かないというのはまだ寂しいことだと思います。80年ほど前に男女ともに等しく得られた選挙権、「権利」ですので、行使するか否かは自由かもしれないですが、政治に、「民」の声を反映する数少ない機会である選挙に行かないのは、私には考えられないです。 東京都は、非常に注目していた選挙区でした。自民、立憲民主、国民民主が2人づつ擁立、参政、公明、共産、社民、維新、れいわなどの主要政党、保守、再生の道、みらいと新興政党もそろい踏みした、非常に選択の幅が広い選挙区であったことも、都民の注目を集めたのでしょう。地方に比較して、様々な政党が、政策を競い合っているのは、うらやましいことです。 東京都民は、実に様々な意見があることが分かるのですが、今回の民意としては、自民と立憲2議席が1に減少。国民2議席と参政2位当選というところに顕著に表れているのではないでしょうか。また、伝統的に組織が強かった公明、共産の票が減る傾向というのは、都議選の結果と重なってきます。自民の当選した鈴木大地氏は、新人とはいえ、誰もが知る金メダリストであることを考えると圧勝すると言われていたものの、そこまでの圧勝ではありませんでした。しかも、ベテラン議員は、当選権から遠く落選しました。ということは、自民を支持した層が、なだれをうって、別に投票した、新たに投票した人は、自民を選ばなかったということではないかと思います。立憲民主は、東京都では非常に存在感があるのですが、当選した候補も7位と惨敗と言えるのではないでしょうか。こう考えると、有権者は「自民、立憲」でなく、第三極の参政党、国民民主党を求めたと言えるでしょう。 この二党の主張は、「減税」を強く政策の柱にしている事ですね。国民世論は、まさしく「給付」でなく「減税」であるということになると思います。消費税の減税が、一番の争点になった初めての選挙だったのではないでしょうか。その選挙で、給付をとなえる政党は、得票率、議席数を大きく減らす一方、消費税減税を訴える第三極の二党が大きく伸びました。 この結果を見ると、やはり「減税」をすみやかに実行するべきという民意の総括できるのではないかと思えます。ガソリン暫定税率の廃止が与野党で合意されたようです。この事実を考えれば、着実に「選挙の結果」は、現実の政治に反映されるということがわかると思います。 ガソリン暫定税率廃止について、自民、公明、国民の3党で合意したのは、去年の12月でした。それを、今まで実行を「先延ばしできた」のは、参議院で与党が多数だったからでしょう。今回の国政選挙で、与党は連敗したのですから、当然の帰結と言えます。やはり「公」にした幹事長間の約束は、国民との約束に等しいでしょう、それを参院選前まで、果たさない与党に対する怒りが沸き上がったということです。地元新聞社説は、いまだに「金と政治」の問題を言っていますが、それは違うと思います。衆議院選挙の結果示された民意である、減税やってほしいという声に真摯に与党が取り組まなかったことこそが大問題です。 景気が悪いところで、ずっと増税を繰り返してきたことが、失われた30年の一因となっているのではないか、増税と年金不安の増大が、庶民の財布が緩まない原因ではないのかと思わされます。政権与党に、それに対する回答を出してほしいと多くの国民が待ち望んでいるのです。まずは、国民の懐を温めるという国民民主党の主張は、まっとうであると思います。財源が…は、ひとまず置いて、「消費税減税」も実行してほしいものです。その減税効果、一度見定めても良いのではありませんか。 もう一つの争点、参政党の主張される日本人ファーストについて。思うのは、グローバルな視点で、相互理解、世界が共存、共生できる世界を目指すという一点だけではダメだということでしょうか。私自身は、日本に来られる外国人、さほど数多い人に会っているわけではありません。だから、外国人より被害を被ったということはありませんので、外国人に対して規制を早急にしなければならないという気持ちにはなりません。しかし、日本に来られる外国人を特別扱いされているならば、やめてほしいものです。運転免許の件とか言われていますが、日本人よりも外国人のほうが取得しやすい試験というのは、いかがなものかと。外国人の来日が、公共の福祉を著しく害するものがあれば、規制するというのは必要でしょう。日本に潜伏するといわれる外国のスパイを取り締まるのは、当然のことであろうと思われます。 今回の参議院選で表明された民意は、「自公政権はノー」「石破総理不信任」なのであり、新たな首相の元で、政治を立て直すということがまさに求められています。「民意に沿った、正直な嘘のない政治」「国をみずから守る政治」が求められていると感じます。
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映画「国宝」、傑作でした!(ネタバレ一部あり)
たまに映画を観に出かけます。この映画は、歌舞伎役者にまつわるストーリーだということ、長い映画ということだけの情報だけ入れて映画館に行きました。歌舞伎好きの私にとっては、歌舞伎のシーンがふんだんに盛り込んであるということだけで、非常に興味深いものでした。そして、映画のレビューの得点があまりに高いことにも関心がいきました。具体的には、レビューを見なかったのですが、どの人も5点満点の4点以上ばかりなんですよね。まあ、期待外れにはならないだろうなというだけ思って行ったんです。1日当たりの上映会数の多さは人気があることを示しているのだしと。 本編が3時間程度もあるという非常に長い映画ということで、その覚悟をしていったのですが、何が何が、息をつく暇も与えられないくらいで、つまらないという感じをもつこともなく、あっという間の3時間でした。いつもならば、せめてドリンクやポップコーンを買って入場するのが映画館であると思ったのですが、「国宝」については、ポップコーンを噛む音もさせたくないくらいによくできた映画でした。ドリンクなど買って飲んでいたら、絶対に途中にトイレに行きたくなってしまうだろうなあと。絶対に、トイレは、入場する前にすませて、スクリーンに見入るべきだと思います。 歌舞伎の美しさというと、セリフ、ストーリー、音、衣装、化粧、舞台など様々だと思うのですが、その歌舞伎自体も抜粋しながらでしたが、楽しめました。特に「曽根崎心中」は、実際に見たくなりました。歌舞伎の舞台を観客席から撮影するのではなく、舞台上からほとんど撮影されていたので、役者さんの動きが実にはっきりとわかるところもありましたし、歌舞伎の舞台裏にカメラが潜入してという感覚の部分もあり、このように歌舞伎の舞台が出来上がるというメイキングを見られる良さもあって非常に興味深いものでありました。 キャストさん、主役級二人が、吉沢亮さん、大河ドラマべらぼうでの好演も光る横浜流星さんの地でも美しい顔が、さらに映える女形の歌舞伎役者というのが良かったです。所作も、セリフも、本物の歌舞伎役者と間違うくらい、美しさの極致であったなあと。いえ、それよりも前に出てきた少年期の二人の子役にもあっぱれです。この二人の息の合った二人の女方も舞は見事で、美しく見ごたえがありました。 「国宝」の主題である、「血縁」をとるのか、「芸」をとるのかというところ、考えさせられましたね。吉沢演じる極道の家出身で歌舞伎の道に進んだ主人公と、横浜演じる歌舞伎一座の御曹司の出会い。この二人の仲よく演技するシーン、大げんかするシーン、美があれば、粗暴さもあるという緩急の妙。主人公の人生の浮き沈みと、それに絡み合う御曹司の人生。親(先代、師匠)が、後継を指名する際に、血をとるのかそれとも芸をとるのか、これって、事業承継にも似ていますね。御曹司は、そこまで出来が悪いわけでもなかったので、御曹司を後継にしてもという母親の叫びも、私の胸を突き刺してくるようでした。 そう、最初の長崎での外は雪の中での宴会シーンも非常に印象的で、引き込まれるものがありました。暴力団の抗争の末、主人公の父親が銃撃されてしまうと。その「血」を引き継いでいる少年期の主人公の話から始まる、この物語は、みどころたっぷりであり、情報量も多いので、リピーターも多いのではないでしょうか。すごい作品ですよ、これは。カンヌ映画祭で、スタンディングオベーションで喝采されたのは理解できます。再度、大きなスクリーンで観たいと思う作品でした。
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暑い中の参院選、投票は必ず行きましょう
今年の夏は、梅雨明けが早く、早くも40度にも迫ろうかという日がたびたびありますね。 まだ、私どもは室内での仕事時間が多いから良いものの、この猛暑の中、外でお仕事されている方には、本当に体調を気にしながらお仕事いただきたいと思います。先日は、名古屋市内の駅に30分程度立っているだけで、気分が悪くなってしまいました。30度以上の高温、そして湿度も高いからでしょうね。 そして、3年に一度行われる夏の参院選も、暑い中行われますね。風物詩といっていいくらいです。暑い街頭で、「熱い」演説をされると、聴衆のほうも、その「あつさ」に参ってしまうかもしれません。いくら小泉農水大臣のようなさわやかイケメンが演説しようが、涼しさは感じないですね。演説する側は、気が張っているので、聴衆の反応が良いと、暑さは吹き飛ぶのでしょうか。それは、聞いてみないとわかりませんが、よりよい社会にするための経済政策を競い合う、日本が他国から侵略されずに、平和に暮らせる社会になるための外交政策を競い合う、少子高齢化や、地域間格差問題に対する処方箋を競い合う選挙戦にしていただけたらと思います。そして、「公約」したことは、与党ならば必ず実行する、野党に甘んじた党だと、公約を実現するのは難しいところでしょうけれど、政策実現のための努力はしっかりと「見える」ようにしてほしいものです。 事務所のある揖斐川町では、有権者の数が少ないからか、公示から1週間近くたっているのに、「候補者の名前」を連呼する選挙カーに遭遇しません。候補の生の声を聞いてはいませんが、各政党の主張を、新聞やインターネットの情報を見聞きしつつ投票する人、政党を選びました。 私は、期日前投票をすでに済ませました。私の世帯は、夫婦と息子1人ですが、昨日までにみな期日前投票を済ませました。もっとも、私の住まいから期日前投票場所のほうが、投票日の投票所と比較してずっと近いこともありますので、選挙はすべて「期日前」に済ませています。期日前にするのに、特別な理由は不要であるようなので。 投票日7月20日が、三連休の中日であるということですので、投票所の近くにはいない、旅行に行くという人も多いでしょうね。そう、旅行にでかける前にきっちりと「投票」に行きましょう。「期日前投票は、すでに始まっています。」せっかくの権利ですから、行使せず、放棄する気持ちが理解できません。いろんな価値判断があり、自分の意見と完全に一致する人、政党はないでしょう。より自分の考えに近い政党、人物を選んで投票していただきたいものです。
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北海道旅行 2.3日目 札幌市編
小樽観光を終えると、次は「白い恋人パーク」へ。小樽は、バスが駐車待ちするほどの混雑でした。この白い恋人パークは、さすがにきちんとした誘導も付いた駐車場でした。歩道が、駐車場から分離されていて、安全に配慮がされているという印象を持ちました。有料エリアの入場券を買うと「白い恋人」を1枚いただけました。できたてだから、美味しいのですかね。外観は、子どもが遊びに来れそうな遊園地ぽいところがあります。とてもメルヘンチックな外観です。有料エリアですと、お菓子の工場で、「白い恋人」が出来上がっていく様子も見えるのですが、上から眺めるだけというのが残念です。いい香りがにおってくる場所だといいのですが、さほど近くで見られないのです。どうでしょうね、有料エリアは、そこまで行く必要もないかもしれません。白い恋人だけでなく、今まで見たこともないようなお菓子を見に行く、建物とその雰囲気を味わうだけでも十分に行く価値はあるかもしれません。もちろん、「白い恋人」のファンであれば、ぜひ訪れるべき場所でしょう。 白い恋人パークは、札幌市内。さらに市街地に移動していきますと、札幌で泊まる予定をしていたすすきのの「クインテッサホテル」があります。クインテッサホテルというと、地元近くの大垣市にもあるのですが、札幌の繁華街すすきのには、三店舗もあるようでした。ちょっとまぎらわしいですね。並んでいればいいのですが、3店舗が100mほど離れているのです。そのホテル名をしっかりと見ていなかったせいで、3つのホテルをすべて回ることになってしまいました。その3店の中では、一番新しく、ホテル前の道路に余裕があるのが宿泊する「札幌すすきの63」でした。ウェルカムドリンク、大浴場があって、客室のバスルームのシャワーの機能も使いやすく、朝食場所もきれいで品が良くて、品数も多めでなかなか良いホテルだと思いました。 さらに、宿泊した日は、ホテル前が、「やさこいソーラン祭り」のパフォーマンスを行う団体が出発する場所になっていて、とても活気のある大都市札幌を観ることができました。大音量の音楽に合わせて踊るよさこい、残念ながら踊っているのを見届けている観客が多くて、観られなかったのですが、6月の良い季節を迎えて、エネルギーを発散する季節に、このイベントというのは、よく合っていると思いました。 札幌の夜の宴会で、料理を運んでくれた若い男性の愛想良い対応に、職員が感心させられ、「あわびの踊り焼き」の楽しさで盛り上がったのちのに、祭りの雰囲気を味わったのでより興奮を感じたのかもしれません。そのあと、すすきの駅北の有名なラーメン店で、味噌ラーメンをいただきました。〆のラーメンとして、ハーフサイズを食べましたが、これほど麺にスープがよくからんだラーメンには、出会ったことがないと感じました。麺とスープの味は、最高の味でしたね。ハーフとはいえ、決して物足りない量ではなかったのです。30分待った甲斐があった味でした。さすが、本場味噌ラーメンの味だと思わされました。 翌朝は、市内を散策。すすきの駅を通り抜け、「大通公園」を通りぬけて、旧北海道庁の赤レンガの堂々とした伝統的な建造物の外観を眺め、札幌「時計台」へ行きました。様々な角度から、「時計台」を観るのですが、非常に古い建物であると思うのですが、手入れはされていて、形は美しいと感じました。小学生の時は、こんなに小さいのがあの有名な「時計台」かと、がっかりした記憶があるのですが、56歳の目は違いました。近くから観る時計台、旧道庁は、美しい建物だと思うのです。ところが、背後に鉄骨鉄筋コンクリートの高い建築物があるのは、非常に興ざめです。 札幌の大通公園とテレビ塔は、たびたび出かける名古屋の栄「久屋大通」「名古屋テレビ塔」に似ていて非常に興味深いところですし、親近感を覚えます。道路が碁盤目のように非常に整ってい二つの大都市。今回は、利用していない地下鉄の路線網も似ているようです。「官庁街」「商業地」とのゾーニングの考え方も。大都市の場合は、きちんと歩道が整備されて、歩きやすいのが良いですよね。 3日目は、場外市場と、羊ヶ丘展望台を見て新千歳空港へ。市場で、うに丼を食べたかったけれど、「7500円」って高いと思ったので、あきらめて、ウニいくら丼に。いくぶんか安くなったものの4000円以上。これは、観光地価格なのでしょうか?羊ヶ丘展望台、ここは羊が数匹いて(人により付こうとはしない)、なだらかに傾斜して市街地を見渡せる草原のようなところにあるのですが、入場料一人1000円とは高すぎるのではないでしょうか。クラークの像と一緒に記念撮影で、1度行けば十分と思われました。 多くの人が納得する北海道の食のおいしさ。対して、今回の旅行では、都市部がメインで、大自然にふれるたびでなかったのが残念という声も。北海道は、東や北の方に行こうとすると、不便だし、寒いし、高くなるしで、慰安旅行では限界があるかもしれませんね。6月の北海道はあまり暑くなく寒くなく適温で、湿っておらずさわやか。非常におすすめです。
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北海道旅行記2日目 小樽編
北の最大の商都は、最初は小樽であったようです。大きな港町の小樽は、栄えるのに好立地だったのでしょう。私が北海道に初めて行ったのが小学生だった1980年。その時の大手旅行会社の組んだツアーには、小樽観光は含まれていませんでした。おそらく、小樽は単に一つの古い都市に過ぎなかったからでしょう。バスで1時間とかからない道内の中心地札幌市の陰に隠れてしまっていることもあります。「観光地」を意識した地域おこしの前だったと思います。それから、約16年後に初めて行った小樽。非常に安い相部屋の部屋に宿泊して、歩いて回った小樽でした。丸1日かけて、じっくりと見て回れた1人旅でした。往時、「北のウオール街」と言われるほど金融機関の集中した小樽ということもあり、金融機関の重厚な伝統的建造物群、小樽運河の倉庫群に魅了され、海岸から駅にかけての緩やかな坂の続く街で、眺めの良さに感激し、市場のどんぶりのおいしさに舌を喜ばされた記憶があるのですが、何より魅力的だと思ったのは、海岸近くにある「北一硝子」を中心とした商店街でした。 今回は、その北一硝子から運河寄りへ300メートルほどの駐車場からの散策タイムおおよそ2時間半だったので、観られるところは、限られます。最初に行った時も、北一硝子近辺で、3時間くらいかけてみて回りましたから。私は、この北一硝子付近だけで十分満足で、今回は観て回りませんでした。約20年ぶりに訪れると、伝統的な建物の中で営業している店舗は、相変わらずで、ガラス細工の商品の品ぞろえには目を見張るものがあり、オルゴール堂の中の数多のオルゴールから流れてくるオルゴールの音色は、まさに夢心地にさせてくれるものがありました。これに加えて、増えたと感じるのが、「北のスイーツ」のお店でした。メロン、ホワイトチョコ、バター製品など、北の味覚をふんだんに使ったお店が増えているということです。北一硝子の街並みは、ディズニーやジブリの映画が好きという人には、好かれるのではないでしょうか。洋風のクラシカルな街並みであり、まるでディズニー、ジブリで登場する街の中に移ってきたかのような錯覚を覚えるような場所です。 訪れたのは、金曜日の昼前後でしたが、観光客で大賑わいでした。中学生、高校生という姿の生徒を数多く見かけましたが、さて?どこからの生徒さんだろうか。もちろん、空港からの利便性を考えると、鉄道で乗り換えなく90分ほどで着けるので、バス移動だけでなく鉄道でも移動しやすいので、多くの観光客が訪問しやすい場所というのもあります。そのためか、やはりインバウンドが多いですね。 坂の街でもあるので、海への眺望も良いです。海が少しづつ大きく見えてくる、迫ってくるという風景の変化も楽しめます。その他、2度目の訪問では、定期観光バスで訪れた田中酒造、小樽バインは、お酒が好きな当事務所の職員には、好評のようでしたし、もちろん、街中のサッポロビールも産地直送ですと、美味しいことでしょう。「食」「観」「聴」と五感を刺激する街であり、さらに口コミで街は発展するのではないかと思えます。そう、大都市札幌のような大規模な商業ビルがないのが、また楽しいのでしょう。古きものと、新しいものがうまく溶け合う港町小樽、まだ訪れておられない方にも、とてもおすすめの魅力たっぷりの街です。