まだ暑い日が続いていますが、季節は着実に移り行くもので「秋」らしさも垣間見られる昨今となってきました。
自然豊かな当地ならではというと「とんぼ」の大群、秋の虫の音でしょうか。日に日に日差しのまぶしさを感じるのは、日が徐々に傾いてきたことに影響されるものでしょう。日の出も少しずつ遅くなり、日没も早くなっていくことからも感じ取れます。そして、秋というと好きなフルーツが多く店先に並んでくる季節ですね。
10月になると一つの季節の転換点と感じるのですが、それは「NHKの連続テレビ小説」が新しいものに置き換わるということではないでしょうか。3月31日から始まった「連続テレビ小説・あんぱん」も最終盤を迎えつつありますね。アンパンマンを作った作者やなせたかしさんとその妻である暢さんの一生をたどる物語ということで、人生で初めて朝ドラを見続けています。
なぜ、見ようと思ったのかですが、私が2011年以来所属している「倫理法人会」の「県の行事のお開き」の際に、「アンパンマンのマーチ」を一緒に肩を組みながら歌ったからです(最近は不参加であるので、実施されているかわかりませんが)。もちろん、歌詞を覚えている人は、少数派でしょうから、歌詞を書いた紙が配られます。そこに書かれた歌詞で、一番大事だなと思わされるところは、最初に出てくる「そうだ、うれしいんだ いきるよろこび」という一文、「なんのために生まれてなにをしていきるのかわからないなんて そんなのはいやだ」というところでした。「アンパンマン」、誰もがきっと知っているキャラクターでしょう。幼児向けアニメの主人公ということで、軽く見ていましたが、実は成人にも刺さる言葉がわかりやすく散りばめられた歌詞なのだと感じました。
その国民的に有名なキャラクター「アンパンマン」を生み出したやなせたかしさんとその妻のお話ということで、興味を惹かれました。
やなせたかしさんの波乱万丈に満ち溢れた生涯。本当に、若いころは苦労に苦労を重ねられたのだなあと共感させられました。奥さんのぶさんとの出会いと、少年期の思い出については、実話とフィクションが混じっているのかもしれませんが、本当にコミカルで笑わせてくれると思う面も。そして、青年期以降ののぶさんとの距離が離れたり、近くになったりで、もやもや感。ようやくのたかしの告白シーンが、待ってましたという感じで。
そう、あんぱんまんの登場も、同じくゆっくりなのですね。漫画家として名前が世に知れ渡るまでのやなせたかしさんの我慢強さにも感銘させられます。自分の才能をいかに世に役に立てられるか、それは「漫画」だけに限られないと。「作詞家」「舞台芸術家」「デザイナー」など、多様な才能を発揮されていたのですね。童謡「手のひらを太陽に」の作詞がやなせさんというのは、初めて知らされました。作曲いずみたくさんとともに、生きていることの素晴らしさを歌った名曲ですね。
毎日15分を5日25サイクルの連続テレビ小説、初めて最初から最後まで見終わることができそうです。朝の忙しい中見ていられるのは、幸せなことでしょう。私の場合は、通勤時間がほとんどないので、それができるのでしょう。今となっては、見逃し配信をNHK+でやっていて、1週間をまるまる一気に見られます。また、土曜だとBSで1週間分を全部見せてくれます。でも、これは15分づつ見ていくのがいいように思います。15分がおわりどんな展開になっていくのか、想像しながら1日を過ごすというのも楽しみの一つであるなあと。朝のひと時、わずかな時間をテレビに集中して、「気分をさわやかに、元気に」出勤してほしいなという番組制作者の思いが感じられるドラマ作りが良いと思わされています。
NHKの受信料については、いろいろと賛否が言われていますが、さすがに高視聴率の「大河ドラマ」「連続テレビ小説」については、伝統の力なのでしょうか、質が素晴らしく見ごたえがあると思います。